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茨城・土浦市 仮想空間で買い物や観光 今夏めどにサービス提供

土浦市が提供する仮想空間の「メタバース」の想定画面。カフェの中から動画や画面に移動できる
土浦市が提供する仮想空間の「メタバース」の想定画面。カフェの中から動画や画面に移動できる


茨城県土浦市はインターネット上の仮想空間「メタバース」を活用した事業に乗り出す。公式サイトからスマートフォンなどを使ってネット空間内にある店舗での買い物や市の観光、自転車のまちを体験できるサービスを提供。今夏ごろの開始を見込む。自治体の本格的な実施は県内初という。

メタバースは、米フェイスブックが2021年10月に「メタ」に社名変更したことをきっかけに関心が高まった。ネットを利用した3次元の空間のことで、ゴーグル型端末を使うと空間に入り込んだ感覚になる。買い物や散策、旅行といったあらゆる体験をできるのが特徴で、世界で利用が急拡大している。

市は若者や海外の人を含め多くの人に市の施策や魅力を知ってもらおうと、公式サイトにメタバースへの入り口を作る。入場した人は自分のアバター(分身)を作り、アニメのキャラクターのように動かし、互いに交流する。

メタバースの部屋の入り口にはカフェがあり、総合案内が操作方法を説明してくれる。ここから、自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」の景色や花火を見たり、360度方向を動かして体験したりできる。

イベントも開かれ、実際に行われている講演会や市の行事、会議の生音声を聞くことができる。展覧会の会場の映像も流し、美術鑑賞も楽しめるようにする。

地元の名産品も紹介し、市のふるさと納税サイトや商品購入ページに誘導する。支払いはクレジットカードなどで行う。

国内の民間調査では、メタバースの認知度は36%、実際に使っているのは8%と推定される。台湾では認知度が高く、市は自動翻訳により7言語での説明を充実させ、魅力アップを図る。市は「イベントや紙ベースのPRに加え、ネット利用者にも訴えていければ」と期待を込める。

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