次の記事:常磐道で速度違反、身代わり出頭させる レーサーら逮捕

包括ケア推進へ人材育成 茨城県医師会 水戸に研修センター

地域包括ケア研修センターを開設する県医師会の鈴木邦彦会長(右)と松崎信夫副会長=水戸市笠原町
地域包括ケア研修センターを開設する県医師会の鈴木邦彦会長(右)と松崎信夫副会長=水戸市笠原町


医療や介護分野が連携し高齢者の生活を支える「地域包括ケアシステム」の推進へ向け、茨城県医師会は21日、人材育成を担う新たな研修拠点を開設した。看護師や介護士など専門職の連携を促しながら技術向上を支援するほか、医師向け講習などによる在宅医療の新規参入も推進していく。

新拠点は「地域包括ケア研修センター」。県医師会の独自事業として、水戸市笠原町の県メディカルセンター3階に開設した。介護用ベッドや酸素吸入器、車いす、ポータブルトイレなど多彩な介護機器を備えるほか、研修会場などとして活用していく。

具体的には、在宅医療推進に向けた多職種連携を担う人材育成▽在宅医療への新規参入を図る医師へのスタートアップ研修▽医療や介護に関わる専門職のスキルアップ研修▽各分野のネットワーク構築を推進するリーダー育成-などの事業を手がける。

県長寿福祉課によると、県内の65歳以上の高齢者の割合は1月1日現在で30・6%に上り、近年は全国平均(同29・0%)を上回る状況が続いている。

団塊の世代が75歳以上となる2025年を控え、「高齢者が住み慣れた地域で療養しながら生活を送るための在宅医療、介護サービスの提供」(県医師会)が喫緊の課題となっている。

このため、同センターの研修などを通し、医師や看護師、介護士、ケアマネジャーなどの連携や人材育成を図る。鈴木邦彦会長は「在宅医療は地域で差があるなど、まだ進んでいない。これから迎える高齢化のピークに向け、しっかり対応できる体制を整えたい」と話した。

最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース