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新型コロナ、茨城県内集計 感染64万人、死者1300人 時短営業や医療逼迫



2020年3月17日に新型コロナウイルスが茨城県内で初めて確認され、8日までの累計感染者数は64万2582人となった。流行の波は計8回に上り、計算上は県民の4・4人に1人が感染したことになる。累計の死者数は1300人。学校の一斉休校や飲食店などの営業時間短縮、医療現場の逼迫(ひっぱく)などの危機を経て、県は対策の強化や緩和を探ってきた。

■1日最多5542人
初めてウイルスが確認されて以降、県内の病院や高齢者・障害者施設などでクラスターが相次ぎ、次第に感染が広がった。20年夏の第2波や年末年始にかけての第3波などでは、飲食店利用者の感染も目立った。

22年1月2日、オミクロン株が初確認されると、感染者数は爆発的に増加し、同月以降の感染者数は感染者全体の96%を占める。報告のあった1日当たり新規感染者数は23年1月8日の5542人が最も多かった。

累計感染者数を年代別で見ると、最も割合が高いのは40代の15・7%。次いで30代が15・4%、10代が14・5%と続く。

■対策相次ぐ
県はウイルス確認直後から、相次いで対策を打ち出した。学校の一斉休校のほか、国の「緊急事態宣言」に基づき、生活必需品の販売を除く商業施設や遊技場など幅広い業界へ休業要請。飲食店にも時短営業を求める一方、協力金支給などの支援も続けた。

独自の判断指標「茨城版コロナNext」運用や感染者との接触を通知する「いばらきアマビエちゃん」の稼働も始め、感染拡大の抑え込みを図った。

ワクチン接種は21年2月、医療従事者を皮切りにスタート。県の大規模接種会場も5カ所で開設し、同10月には県民の8割超が2回目接種を終えた。

■進んだ緩和
オミクロン株への置き換わりで感染が拡大した半面、感染者の重症化率は低下。昨年7~9月には全年齢の重症化率が平均で0・13%と、季節性インフルエンザと同水準まで下がった。

県は9月、重症化率低下を受け、全国に先駆けて感染者の把握見直しに着手。医師が感染者情報を保健所に報告した「発生届」を簡略化し、対象を65歳以上など重症化リスクの高い人に限定する運用を始めた。

5類移行後は、原則として全ての医療機関がコロナ診療に応じ、県内で対象となる医療機関は1・5倍の1300カ所に広がる。重症患者らを受け入れるコロナ病床は上限350床を確保するなどしており、県は今後も医療提供体制の構築を支えていく。

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