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13年連続赤字、廃止も検討 茨城・龍ケ崎の市営温浴施設 コロナや類似施設開店が影響、入館者減

龍ケ崎市の温浴施設「湯ったり館」=同市板橋町
龍ケ崎市の温浴施設「湯ったり館」=同市板橋町


茨城県龍ケ崎市は市営の温浴施設「湯ったり館」を巡り、2023年度末での廃止を含む検討に入った。入館者数の減少に加え、収支が13年連続でマイナスとなり、現状では維持が困難と判断した。市への取材で25日、分かった。

市によると、湯ったり館はごみ処理場整備に伴う還元施設として、同市板橋町で2000年4月に開業した。市農業公園「豊作村」の一角に立地する。レストランや宿泊機能も備える。市まちづくり・文化財団(理事長・萩原勇市長)が来年3月31日まで豊作村の指定管理者になっている。

入館者数は03年度に最多の25万3237人を記録した。だが、昨年度は13万4064人でピーク時と比べ大幅に減った。収支は10年度から昨年度まで赤字が続く。昨年度は過去最大の約1億円のマイナスだった。開設から昨年度までの累積赤字は約7億2千万円。近年は特に、新型コロナウイルス感染症の拡大や燃料などの資材高騰ほか、民間の類似施設が市内にオープンした影響を受けたという。

市は今月、地元代表者に向けた説明会を開き、廃止案などの方針を示した。民間による活用の可能性も探る。豊作村にある運動広場など別施設は現在のところ、廃止は考えていないとしている。

市幹部は「湯ったり館は還元施設で、板橋地区にもごみ処理場を受け入れてもらっている立場。声を聴かないで方針を決めることはない。引き続き協議を進める」と述べた。

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