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「いつ水が引くのか」 住宅地浸水、土砂崩れ 茨城県内で記録的豪雨

浸水した住宅街を腰まで水に浸かりながら歩く男性=3日午後6時14分、取手市双葉
浸水した住宅街を腰まで水に浸かりながら歩く男性=3日午後6時14分、取手市双葉
大雨で流された2台の軽自動車=3日午前9時20分、鉾田市下冨田付近
大雨で流された2台の軽自動車=3日午前9時20分、鉾田市下冨田付近


2日夜から3日未明の台風2号の影響で、茨城県内各地で河川が増水するなどし、住宅地で浸水被害が出たほか、土砂崩れが発生。交通機関も乱れ、常磐自動車道などが一時通行止めになり、JR各線で運休や遅れが出た。

取手市では双葉地区の住宅街が床上床下浸水し、道路が冠水した。水は深いところで大人の胸ほどに達し、駐車中の車は水に浸かった。市消防本部によると、3日午前2時半過ぎから、ポンプを稼働させ排水に取り組んだものの、周りの川の水が入り込んだことで思うように水がはけず、消防がボートを使って高齢者ら住民を救助、約30人が避難した。

自宅への浸水を免れた男性(78)は「この場所は周りが川に囲まれているので、よく水がたまる。ここまで地区が水浸しになるのは初めて。いつ水が引いてくれるのか不安だ」と話した。

鉾田市内では巴川周辺の広い範囲で冠水。同日午前4時31分ごろ、下冨田の巴川周辺で2台の軽乗用車が流され、2人が消防隊に救助された。

同市田崎では県道下太田鉾田線の西側斜面が崩れ、土砂や樹木が県道を越えた。土砂は県道沿いの茂垣邦夫さん(74)方の庭まで押し寄せた。南側の庭一面は土砂で埋まり、乗用車2台が被害に遭った。

茂垣さんによると、崖が崩れたのは強い雨が降っていた同日午前2時半ごろ。「『ガサガサ』と音がして振動も感じたので外に出たら庭に山ができていた」と当時の様子を語った。

大雨の影響で交通も乱れた。JR水戸支社によると、水郡線は3日は始発から午前11時半ごろまで、常陸大宮-常陸大子駅間で運転を見合わせた。鹿島臨海鉄道とJR千葉支社によると、大洗鹿島線とJR鹿島線はいずれも始発から全線で運転を取りやめ、昼すぎから再開した。

JR首都圏本部によると、常磐線は特急列車の取手-品川駅間、普通列車の勝田-品川駅間で大幅に本数を減らして運転。特急の上下52本に遅れと運休が出た。

東京電力によると、停電は2日午後6時以降、土浦、筑西、鉾田など8市の約5030軒で発生した

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