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ECモール事業を独立 アダストリアが新子会社 流通総額1000億円目指す 茨城

事業戦略説明会に登壇したアダストリア社長兼アンドエスティCEOの木村治氏(中央)ら(アダストリア提供)
事業戦略説明会に登壇したアダストリア社長兼アンドエスティCEOの木村治氏(中央)ら(アダストリア提供)
「andST(アンドエスティ)」誕生記念スペシャルサイトの画面
「andST(アンドエスティ)」誕生記念スペシャルサイトの画面


アパレル大手のアダストリア(茨城県水戸市、木村治社長)は新たに子会社を設立し、EC(電子取引)モール事業の独立運営に踏み切る。外部企業のECサイトへの参画を拡大させることで、ファッションを中心にあらゆる分野の商品やサービスを提供するプラットフォーム(基盤)に進化させる。ECモール事業について2030年までに流通総額1000億円を目指す。

新会社は「andST(アンドエスティ)」。設立は9月18日で、木村社長が最高経営責任者(CEO)を務める。10月23日にECサイト名を「アンドエスティ」(旧ドットエスティ)に変更した。事業の継承は12月1日付で行う予定だ。

旧ドットエスティは14年11月にサービスを始め、今年で10周年を迎えた。自社ブランドに加え、22年からオープン化を進め、他社ブランドの取り扱いを開始。現在17社22ブランドが参画し、流通総額は約360億円(24年2月期)に上る。サイト会員数は8月末時点で1800万人以上まで成長した。

独立化により、意志決定のスピードを速め、新規パートナー企業の出店を拡大させる。10月23日には眼鏡ブランド「Zoff」や、人気コスメブランド五つの取り扱いが始まった。

実店舗とECを融合させた「OMO型店舗」の出店も加速させる。現在は関東を中心に全国22店舗を展開する。今後も店舗数を増やすとともに、来春には主力店を開業する予定だ。このほか、他社を含む3種類のポイントを付与するなど、会員特典も充実させた。

アンドエスティは従来のモノを売るECサイトから、ファッションを中心とした体験やサービスも提供する「ファッショントータルプラットフォーム」へと進化させる狙いだ。

対消費者ではアパレルに加え、ライフスタイルや美容など幅広い分野の商品を扱う。対ビジネスは参画企業向けのプロデュース事業のほか、店舗スタッフがコーディネートを発信する独自企画などのデジタルソリューションを提供。企業の事業やブランドの拡大を支援する。



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