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来季売上高 最大25億円 J2水戸試算 昇格で大幅増もJ1平均の3~4割 

J1昇格時の試算を説明するJ2水戸の小島耕社長=水戸市宮町
J1昇格時の試算を説明するJ2水戸の小島耕社長=水戸市宮町


サッカーJ2水戸ホーリーホックが来季J1に昇格した際の売上高は、入場料収入増などで総額最大25億円に達すると見込まれる。小島耕社長が取材に応じ、来季の見通しを語った。水戸は昇格に伴う来季の予算立てを進めていて、試算では、観客数の増加やチケット価格・スポンサー料の引き上げにより、売上高が大幅に増える見通し。ただ、J1クラブの平均水準には遠く及ばないという。

水戸によると、営業収入の5割を超える広告料収入は今季7億円を超えそうで、昇格により各社にスポンサー料の増額提案することで、11億円超まで伸びると試算する。小島社長は「パートナーの上位10~15社の皆さまに強く増額をお願いしていく」と語った。

入場料収入も今季の約1億5000万円から倍増すると予測。Jリーグからの分配金は約2億円上積みされる。グッズ販売収入など増収分も含め、来季の売上高は総額20億~25億円に達すると見込む。2024年に比べ2倍の規模に増えるものの、同年のJ1平均約58億円に遠く及ばず、3~4割にとどまるという。

本拠地ケーズデンキスタジアム水戸(茨城県水戸市)の収容人数は約1万1000人。今季は昇格争いをしたこともありチケットが完売する試合も多かった。来季も同様の状況が想定されることから、小島社長は「チケットを買えないというサポーターの声が聞こえており、非常に悩ましい」と語る。

入場料収入の拡大には通常のチケットとシーズンパスポート(年間予約席)の価格引き上げが避けられない。単価を現在の約1500円から2000~2500円まで上げる価格設定を想定している。

一方、支出はトップチーム人件費を今季の5億円弱から8億円まで引き上げる。それを最低ラインとし、戦力強化を図る計画だ。24年のJ1平均は約21億円、最小は約9億円だった。

初のJ1参入で、運営面に課題がある。観客が多い試合日のスタジアム周辺は交通渋滞が生じるが、来季はさらに頻発する恐れがある。小島社長は行政、警察との連携に触れた上で「市民生活への影響を最小限に抑えたい。ファン、サポーターの皆さんにも協力いただきたい」と述べた。

Jリーグは来季から従来の「春秋制」から欧州リーグと同じ「秋春制」に移行する。これに伴い、まず2~6月に降格がない大会がある。「運営面も競技面でもJ1での大事な機会になる」と小島社長。「J1に上がっても最小の売上高になる。その差を認識した上で戦っていくしかない」と見据えた。



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