【エンタメ総合】
芸能生活16年、30歳になった前田敦子 俳優として母として「隠しているものはなにもない」

Huluオリジナル『死神さん』に出演中の前田敦子(写真:田中達晃/Pash) (C)oricon ME inc.


 7月に30歳の誕生日を迎えた前田敦子。今年、以前の事務所を離れてフリーの俳優となり、プライベートでは一児のシングルマザーとして子育てに奮闘している。もともとAKB48として活躍した彼女は、卒業後も俳優として活動。一方、バラエティー番組では赤裸々に私生活を語るなど、その変化も注目されている。1人の女性として、俳優として、母として。人生の節目を迎えた前田敦子の現在地に迫った。



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■芸能活動16年で見えた新たな景色、「私が産んで、私が育てていく」覚悟も



――7月に30歳の誕生日を迎えましたが、現在のご自身をどう受け止めていますか?



【前田敦子】今はかなり、仕事に軸が置かれているなと思います。私が子どもに見せてあげられるのは仕事で頑張っている姿だと思うし、仕事の大切さは実感していますね。あと、30代になって「こんなに景色が変わるんだ!」という驚きもありました。役柄もそうですし、16年芸能活動を続けていますが、「この業界、まだまだ見たことのない世界がたくさんあるじゃん!」って(笑)。新たな幅が拡がってく感がすごくあって、ワクワクしています。



――やはり、お子さんができて何か変化が?



【前田敦子】もともと、家族のために頑張りたいという感覚はあったんですけど、それをもっと明確に持っていいんだっていう。働いて子どもの環境を良くしてあげたいですし、「私が産んで、私が育てていく」と決めたので、より使命感が強くなりました。



――その30代最初の作品が、痛快ミステリードラマ『死神さん』(Hulu/毎週金曜配信中・全6話)。冤罪事件の真相を「死神」と疎まれるクセモノ刑事・儀藤堅忍(田中圭)があぶり出していく物語ですが、どんな感想を持たれましたか?



【前田敦子】とても面白い原作なんですが、私の役は原作にはいないと聞いて。堤(幸彦)さんが生んでくれた子を演じられるのがすごくうれしかったです。



――堤監督とはこれが4回目のタッグ。なにか、その間の変化について話をすることは?



【前田敦子】堤監督とは、20歳のときに「フライングゲット」のMVで初めてご一緒しました。それから10年、4作品を一緒にやらせていただいていますが、変わらずに、(作品と)ぜんぜん関係のない話をしたりできる空気感が好きですね。



――今年の6月、『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)に出演され、過去の恋愛や人間関係、現在の性格など、AKB48時代では考えられないほど赤裸々に語っていました。当時、30歳が近づいてきて心境の変化があったのですか?



【前田敦子】事務所から離れたのが大きいかもしれないですね。フリーになったので、大切なのは自分との向き合い方だけ。本来、私は隠しているものはなにもないんです。無意識に事務所の方に気を遣って、「これ大丈夫ですか?」「あれ大丈夫ですか?」とお伺いを立ててきたので、その分、開放的にはなっているかもしれません。当然、そのぶん責任が生まれるので、それはとても強く意識しています。



――独立に不安はなかったんでしょうか?



【前田敦子】当初はありましたが、今は全然ないです。変わらず現場に来られて、こうやってお仕事ができて。そんな今があるからこそ、より仕事に対して気持ちをしっかり持てるようになりました。世の中に当たり前なんてない。今まで通り、そのありがたさもより強く感じられるようになりました。



――なるほど。秋にはフォトエッセイも出版されますし、そういった前田さんの姿が今後も見られそうですね。



【前田敦子】先ほどのバラエティーの件にしても、自分の中では新しいことを言っているつもりは全然なくて(笑)。私は結構シンプルな人間なので、「エッセイでここまで書いても、別に読みたいと思われないんじゃないですか?」とか思ったりもするんですよ。当たり前のことを書いている気がして。



――そうなんですね。



【前田敦子】それに、私の仕事はずっと同じ場所でやることではないので、「私の今はこうです」と書くのがすごく難しいと思っていて。例えば舞台をやっているときと、やっていないときでは全然リズムが違う。当然、生活にも大きな変化が出てきます。そういうところが、面白い仕事でもあると思うんですけどね。



――そんな前田さんが人生でもっとも大切にしていることは?



【前田敦子】何をするにせよ、人と人との縁は一番大事だと思います。いい仕事をするにも、人とのつながりをしっかりと作ることが一番早いですし、そこで生まれた信頼関係が、仕事でもプライベートでも生かされていくんだと感じています。



――『死神さん』でも、堤監督とのつながりが生きたわけですね。



【前田敦子】そうですね。堤監督は何て言うんだろう…もう本当に、”親戚のおじちゃん”みたいな感じ(笑)。今回も、台本をもとにしてその場その場でポンポンとアイディアを出されて、「語尾を変えて下さい」「このときはこういう動きをしてください」「こういう表情をしてください」「はい、じゃあ用意スタート!」みたいな。毎回、何か1つ“案”をポンと投げてくれるんです。一瞬、「え!?」と戸惑うけれど、やらなきゃ!と思って頑張る。そういう積み重ねです。



――でも、それで意外な、新たな前田さんの表情や魅力、お芝居が引き出される。



【前田敦子】監督も、それを狙っているんだと思います。私が演じるメイちゃんが、なにか変なことを言っていたら、それは監督の指示。狙っていかない感じのオヤジギャグみたいな…(笑)。演じる方も見る方も、ギャグに関しては唐突なぐらいがちょうどいいと思います。



――その南川メイという役柄には、どんな印象を持ちましたか?



【前田敦子】変わっていますね、すごく(笑)。儀藤さんのパシりでもあるし、物語の説明係でもあるし。あまり物語に絡んでこなくて、突然コーナー的にポンと出番があります(笑)。儀藤さんのことは大好きなんだと思いますが、かと言って噛み合わない感じが私はすごく好きです。



――演技指導以外、監督とはどんなお話を?



【前田敦子】それが、昔から変わらず、本当に全然関係ない話ばかりされるんですよ(笑)。でも、私もそういう関係がすごく好き。現場も楽しくて、『死神さん』は私にとってご褒美のようなお仕事になりました。



――それは確かに“親戚のおじちゃん”ですね(笑)。そんないい雰囲気の現場から生まれるドラマの見どころを教えてください。



【前田敦子】新しいジャンルのドラマで、さまざまなものが作中に散りばめられているから、きっと1回観るだけでは回収できないと思うんです。何度も見て、答え合わせをしていただける作品になっていると思います。



――前田さん自身の今後の展開は?



【前田敦子】私自身は、来年に向けて準備をしている段階ですね。来年はスクリーンでお会いする機会がたくさんありそうなのも楽しみです。



――期待しています。インスタなどを見ても、すごく自由に、楽しそうに活動しているのが伝わってきます。



【前田敦子】ホントですか?(笑)。自分自身が昔と変わったかというと、そうでもないのですが、「自由でいいね」「そういうのっていいね」と言われる存在になっていけたら、うれしく思います。



(文:衣輪晋一)

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