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【引退会見】松坂大輔、家族への思いで涙「感謝と同時に申し訳なかったという気持ちに」

家族への思いで涙を流した松坂大輔投手(C)SEIBU Lions


 “平成の怪物”と呼ばれたプロ野球・埼玉西武ライオンズの松坂大輔投手(41)が19日、埼玉県所沢市内で引退会見を開いた。



【写真】感謝の言葉も…松坂大輔から報道陣に贈られた叙々苑弁当



 会見の冒頭で松坂投手は「今シーズンをもちまして、引退することをご報告させていただきます」と発表。「選手は誰しもが長くプレーしたいと思い、こういう日がなるべく来ないことを願っていると思う。うん…。きょうという日が来てほしかったような、来てほしくなかったような…。そんな思いがあった。現時点では、まだスッキリしていない」と心境を語る。きょう最後の先発登板となるが「投げることができて、そこで自分の気持ちもスッキリするのかな。スッキリしたいな」と思いを伝えた。



 引退を誰かに相談したのか問われると「『もう難しいかもしれない』と家族には相談してました」と明かす。家族の反応について聞かれると、しばし言葉を詰まらせ「だから会見したくなかったんですよね…」と苦笑いを浮かべる。「辞めると決めた時に妻に電話したんですけど、その時にちょうど息子もいた。『本当に長い間、お疲れ様でした』と言ってもらいましたし、僕の方からも『長い間、サポートしてくれてありがとうございました』ということを伝えました」と涙ながらに語った。



 「一言で感謝と言えば簡単なんですけど、簡単なものではなかった。いい思いもさせてあげられたかもしれないけど、家族は家族なりに我慢もストレスもあったと思います。本当に長い間、我慢してもらったな、と」と妻と子どもたちへの思いを吐露していた。



 また、子どもたちの反応も「家族も僕の体の状態はわかっていました。実際に『辞めるよ』という前にも『もうそろそろ辞めるかもね』と話していた時に喜んでいた。『遊ぶ時間が増える。うれしい』と言っていたんですけど、実際に報告した時には、みんな泣いていた。『やったー! お疲れ様』と言われるかなと思ったんですけど」と冗談めかしながら語ると「僕にはわからない感情を妻や子どもたちは持っていたのかもしれないですね。それを知って、改めて、感謝の気持ちと同時に申し訳なかったという気持ちがありました」と述懐。



 「あまり家族のことを言わないようにしてきたんですけど」と前置きしながら「妻と結婚してもらう時も、『批判の声だったり、叩かれることもたくさんあると思うけど自分が守っていくから』と言って結婚してもらった。でも、それができなくて本当に申し訳なかったなと思います。妻は僕に関係のないところで叩かれることもあって大変だったと思います。迷惑をかけたと思います。その中で、ここまでサポートしてくれて、ありがとうございましたと伝えたいですね」と改めて感謝の思いを伝えていた。



 これから家族でやりたいことも言及。「最近、家の庭で野菜を育てたりしているので、そういうことをみんなで楽しみながらやっていきたい。大したことじゃないかもしれないけど、そういうことをさせられなかったので」と引退後は家族サービスの時間を増やすという。



 松坂投手は、横浜高校時代に甲子園を沸かせ、1998年にドラフト1位で西武ライオンズに入団。ボストン・レッドソックスなど米メジャーリーグでプレー後、2015年に帰国後は福岡ソフトバンクホークス、中日ドラゴンズを経て、昨年から古巣の埼玉西武ライオンズに復帰した。今シーズン限りでの現役引退を表明しており、きょう19日に日本ハムファイターズ戦(メットライフドーム)で最後の先発登板を果たす。

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