【映画】
高良健吾、中島貞夫監督の“指定席”持参で舞台あいさつ「また中島監督と映画を」

映画『遊撃/映画監督 中島貞夫』トークイベントより(C)2022「 遊撃 / 映画監督 中島貞夫」 製作委員会


 俳優の高良健吾、松原龍弥監督、三宅唱監督が29日、都内で行われた映画『遊撃/映画監督 中島貞夫』(公開中)の公開記念トークイベントに登壇した。



【写真】中島貞夫監督への熱い思いを語った高良健吾



 中島貞夫監督作品の映画『多十郎殉愛記』のメイキングカメラマンを務め、本作の監督を務める松原監督、同じく映画『多十郎殉愛記』の主演を務めた高良、本作の応援団として中島監督を敬愛する三宅監督が参加した。



 高良は『多十郎殉愛記』の撮影中に、中島監督が使っていたお手製のイスを持参。「監督の指定席」と書かれ中島監督のサインが入ったイスは、撮影クランクアップ時に中島監督からもらったものだそうで、約5年前大事に保管していたという。高良は「キッチンの前においてあるのですが、毎日座っています。僕の生活の一部です。こぼしたりして油もしみ込んでます(笑)」と語った。



 映画が公開された現在の心境について、松原監督は「テアトル新宿というこの劇場は学生の時から通っていた劇場で、この劇場で、高良さん、三宅監督と舞台あいさつさせてもらい、お客さんもたくさん来ていただいて感無量です」と感慨深げに語り、映画を観た感想について三宅監督は「劇場公開時に『多十郎殉愛記』を観てめちゃくちゃ好きだったのでそのメイキングが見えるということがイチ映画ファンとしてうれしかった。それと同時に、普通の映画のメイキングは撮影終了でおしまいだけれど、公開後の話まで映っているメイキングってありなの?と驚いた。松原監督の執念というか映画・中島監督への愛だと思うのですが。しかも、公開当時、(興行収入が)あまりよくないという事を話されていて、そのうえで『次どうする?』と話されているということがすごくスリリングで、『俺は映画をやっていくんだぞ』という大人たちがかっこよく映っていて、映画はすごいな、映画を創る人たちはかっこいいなと改めて思った」としみじみ。



 この三宅監督の感想を受けて高良は「自分も『多十郎殉愛記』の現場参加している当時は、中島監督の現場にいる幸せを感じてやれることはすべてやろうと思っていたけれど、結果がついてこなかったことに自分の中でひっかかっていた。だけどこの映画を観た時に、それでも前を向いている中島監督たちをみて、あの現場で学んだこと、中島監督から聞いていたチャンバラへの想いを、悔しいだけで終わるのではなくどこかで生かさなきゃいけないなと思いました」と語り、松原監督は「映画のクランクイン前から撮影させてもらっていて、『この作品が世の中にどう受けいれられるかわからないけどはかりになればいい』という言葉を聞いた時に、クランクアップで終わりではなくて世の中にどう受け入れられたかまで撮らないと誠実ではないと覚悟を決め、監督の言葉の深さに感銘してこの映画ができました」と映画の成り立ちを振り返った。



 高良は、『多十郎殉愛記』の撮影中のエピソードを振り返り、「中島監督のご自宅にお邪魔した時に5人ぐらいだったのに10人前ぐらい作ってくださってずっと食べていると『出したものを食べろよ』と試されている気もして、一生懸命食べました(笑)。そこから中島監督とより深い仲になれた気がします。現場も『中島監督のために』という雰囲気がすごくて、僕もその中の一人でした」と裏話。三宅監督は、高良の話を聞き「この映画の中島監督を観て、現場が近づくにつれてどんどんいきいきしていく監督がすごかったです。『監督のため』という気持ちが(これまでは)分からなかったけれど、この映画での中島監督の姿を観ていて、分かった気がした。この人のためなら何でもしたいとスタッフが思える中島監督の魅力が詰まっていた。この映画は松原監督による、中島監督のドキュメンタリーであり、中島監督のスタッフへのドキュメンタリーでもあるなと感じている」と改めて本作の感想を述べた。



 舞台あいさつ中盤には、三宅監督が「いろいろな現場をみられているお2人だからこそ聞きたいのですが、いい現場って何ですか?」と質問。三宅監督の映画『ケイコ、目を澄まして』のメイキングも務めた松原監督は「中島組や三宅組は『映画をみんなで作っている』というピュアな気持ちと、その気持ちに基づくアクションが達成されている組。『映画を作っているんだ』という空気に(全員がなることは)実はなかなかなくて、そういう組は撮影が終わるときには『終わっちゃうな』とスタッフが感じる」と話した。高良は、「覚悟という言葉は簡単に使える言葉ではないと思うのですが、覚悟がある人たちが多いのがよい現場だと思う。中島監督は覚悟してきた数がすごいと感じていて、『多十郎殉愛記』で言うと覚悟の多さと中島監督の歴史を感じました。例えば『多十郎殉愛記』の中の演出で、多十郎が逃げているシーンで監督が突然台本にもないのに『あっかんべーして』と言われて。疑問もなく納得して『あっかんべー』をした。それはたぶん、中島監督の覚悟や歴史を感じたから、なんの疑問もわかなかったのだと思う。映画が完成した後で、その『あっかんべー』で多十郎がどれだけ(キャラクターとして)膨らんでいたかを感じて驚いた。一言の演出で役者を納得させ、それがどのように広がったかを感じることができて、幸せに思った」と、中島組を思い返していた。



 最後に、高良から「この映画を観て当時の事をいろいろ思い出して、いろいろできることが増えた今、また中島監督と映画を創りたいと思う」と熱く語り、松原監督から「皆様のお力があってこの作品が映画になった。まだ『多十郎殉愛記』を観られていない方がいれば、ぜひ観ていただきたいと思います。本日は本当にありがとうございました」と観客への感謝と『多十郎殉愛記』の魅力をアピールした。

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