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「人魚のミイラ」正体判明 魚体部は魚類の皮、上半身は詰め物 倉敷芸術科学大学ら報告

(C)倉敷芸術科学大学


 岡山県の倉敷芸術科学大学などのチームは7日、浅口市の寺院「円珠院」に保存されている「人魚のミイラ」研究について、最終結果を報告した。科学的な調査の結果、1800年台後半に制作された可能性が高いと結論づけた。



【画像】貴重…「人魚のミイラ」のCT画像



 「人魚のミイラ」は、円珠院に「人魚干物」の書き付けとともに受け継がれてきた。今回、柆田宏善住職の協力のもと、その素材や保存、歴史的背景を調査するため、倉敷芸術科学大学、岡山民族学会の木下浩理事長、倉敷市立自然史博物館で調査が実施された。



 ミイラの表面観察、X線撮影、X線CT撮影を実施したほか、剥落(はくらく)した微物を光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察。蛍光X線分析、DNA分析、放射性炭素年代測定も行った。さらに、歴史学や民俗学の観点からも考察を加えた。



 この結果、魚体部はニベ科の魚類の皮で覆われ、上半身は布、紙、綿などの詰め物と漆喰様(しっくいよう)の物質を土台として、積層した紙とフグの皮でできていることがわかった。年代測定により「制作年代は1800年代後半の可能性が高い」とした。特別な防腐処理はされておらず、DNAも検出できなかった。



 科学調査でわかったことの要約は以下の通り。



(1)表面観察

・頭部、眉、口の周辺に体毛がある 。

・眼窩(がんか)は正面を向く。

・耳介(外耳)があり外耳道が開口する、鼻および鼻孔がある。

・歯はすべて円錐形で先端が後方(口の中側)にややカーブしている。肉食性の魚類の顎で、種類は明らかではない。

・両腕があり、指は5本、平爪を有する。

・下半身は、背ビレ、腹ビレ、臀(しり)ビレ、尾ビレを有し、ウロコに覆われる。

・体表に砂や炭の粉を糊状(のりじょう)のもので溶いた塗料が塗られている。



(2)X線、 X線CT撮影による観察

・木や金属の心材は無く、内部は布、紙、綿などからなる 。

・腕、肩および首から頬にかけてフグ科魚類の皮が使われている 。

・背ビレ、尻ビレ、腹ビレの鰭状(ひじょう)および鰭を支える担鰭骨(たんきこつ)、尾部骨格を確認することができた。

・首の奥と下半身に金属製の針がある。



(3)走査電子顕微鏡による観察

・体毛には哺乳類の毛で、毛小皮(キューティクル)が観察できる 。

・爪は動物の角質が使われている。



(4)炭素14年代測定

・剥離したウロコの年代は1800年代後半の可能性が高い。



(5)蛍光X線分析

・特別な防腐処理は施されていない。



(6)DNA分析

・DNAは検出できなかった。

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