【映画】
第77回カンヌ国際映画祭、2枚の黒澤明作品のポスターに込められた思い

『七人の侍』(C)東宝


 フランス・カンヌで今月14日から25日まで開催される、世界三大映画祭の一つで、今年で77回目となる「カンヌ国際映画祭」。現地で掲出されている、日本の映画監督、黒澤明作品の2枚のポスターに注目した。



【動画】メイン会場に公式ポスターを掲げる作業を公開



 1つは、クラシック部門で上映された『七人の侍』(1954年)。公開から70周年を記念して、TOHO Globalがフランスでの配給業者Joker Filmsとともにアプローチし、上映が実現。カンヌでの上映のために新たなポスターが制作された。



 TOHO Globalが制作したポスターのデザインを担当したのは、昨年のカンヌ国際映画祭クラシック部門で上映された『長屋紳士録』『宗方姉妹』(ともに小津安二郎監督作品)のポスターも手がけた長井雅子氏。



 TOHO Globalによると、「まさに、かつて見たことのない『七人の侍』を見せたく、“ぶった斬る!”というのも意識した案で、斜めの線がきれいな曲線からガタガタしていくのは、刀でぶった斬った理想が現実になっていくイメージです。善悪、格差、あらゆる普遍的な二面性を本質的にえぐり出していて、現在の私たちにも地続きで、強く訴えてくるエネルギーには、畏怖の念を感じます、まさに今観るべき作品です」と、ポスターに込めた思いを語っている。



 なお、今回の上映は、昨年発売された4K UHDのマスターに手を加えた4K修復版の初披露となった。映像に少し手を加え、さらに音はスキャンデータを一から修復したもの。上映時には、今回のコンペティション部門の審査員を務める是枝裕和監督が登壇し、2度の頓挫を経た『七人の侍』の制作過程を紹介しつつ、「3時間半、無駄がなく、緊張感の続く素晴らしい作品。そんな作品が急に誕生するわけではないのだということは、監督の一人としてとても励まされる経験でした」と、これまで公の場で語ったことがなかった黒沢作品への思いを熱弁した。



 もう1つは、今回の公式ポスターだ。長崎の原爆をテーマにした黒澤監督の映画『八月の狂詩曲』(1991年)の一場面が採用され、メイン会場の外にも大きく掲げられている。庭で祖母が孫たちと並んで座って月を見る後ろ姿をとらえた本編シーンを切り取り、月の代わりに映画祭のシンボルマークが浮かぶ幻想的なビジュアルだ。



 4月に公式ポスターが発表された際、映画祭側は同映画が公開年にアウト・オブ・コンペティション部門で上映されたこと、あらすじとして「長崎で被爆した祖母が、戦争の防波堤となるのは愛と誠実さだという信念を、孫とアメリカ人のおいに優しく、そして思慮深く伝えていく」と紹介。さらに、「(この映画は)団結し、全てにおいて調和を求めることの重要性を思い出させてくれる」とポスターに込めた思いを伝えている。

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