【エンタメ総合】
パク・シネ、これまでのイメージを覆すキャラクターを好演 『悪魔なカノジョは裁判官』記者会見コメント

韓国ドラマ『悪魔なカノジョは裁判官』ディズニープラスで独占配信中(左から)キム・イングォン、パク・シネ、キム・アヨン、キム・ジェヨン


 『ドクタースランプ』のパク・シネと『月水金火木土』のキム・ジェヨン主演のドラマ『悪魔なカノジョは裁判官』がディズニープラス「スター」で独占配信中(全14話/毎週金・土曜日に1話ずつ配信)。9月19日に韓国・ソウル、SBS木洞放送センターで制作発表会が行われた。



【画像】銃を構えるポーズをとったキム・ジェヨンほか発表会時の写真



 会見には、主演のパク・シネ、キム・ジェヨン、キム・イングォン、キム・アヨン、パク・ジンピョ監督が登壇。フォトセッションでは、刑事役のキム・ジェヨンが銃を構えるポーズをしたり、劇中、“悪魔3人組”を演じたパク・シネ、キム・イングォン、キム・アヨンがハートに角が生えたような“悪魔ハート”ポーズを決めたりと、みんなノリノリ。作品の明るさが伝わってくるようだった。



 本作は、悪魔が憑依(ひょうい)した女性判事と人間味あふれる熱血“人間”刑事が繰り広げる痛快ファンタジーラブコメディ。パク・ジンピョ監督は「この企画は、脚本家(チョ・イス)が、インターネットの“天人共怒”(到底許しがたい)事件を伝える記事に書かれていた『悪魔でも泣く判決』というコメントを観たことから始まりました。地獄というファンタジー世界を描いていますが、ドラマの中で起こる事件や被害者、加害者、判決……そのどれもが実際に存在している“地に足の着いた”作品です。ハムラビ法典のような“目には目を”の精神も存在します。善悪が共存するファンタジーアクション劇、痛快なファンタジーアクション劇だと思っていただければと思います。ドラマを観ながら、カタルシスを感じてください」とドラマを紹介。「企画意図資料にあった“人間であることをあきらめた殺人者に更生の機会を与える前に、命を奪われた被害者と遺族たちをまずフォローしなければいけない”という言葉を常に念頭に置いて、ドラマを作りました」と語った。



■パク・シネ「イメージを覆すことが出来る役」



 悪魔が憑依した女性判事カン・ビンナを演じるのは、パク・シネ。明るく健気なヒロイン役のイメージが強い彼女をキャスティングした理由について、パク・ジンピョ監督は「パク・シネさんは、これまで与えられてきたキャラクターから“キャンディ(キャンディ・キャンディの主人公)”のようなイメージがありますが、俳優としての“欲”を持っている人だと思いました。今回演じてもらった”悪魔“は、”欲“と“愛らしさ”を持つキャラクターです。その二つの魅力を持ち合わせているのは誰なのかと考えた時、パク・シネさんの名前が上がり、制作陣満場一致でキャスティングするに至りました。ドラマを観れば、びっくりするでしょう。よりパク・シネさんのことを好きになると思います」と自信をのぞかせた。



 一方、パク・シネは「台本を読んだときとても面白いと思いました。シーンの一つ一つが頭の中に映画のように、CGのように広がっていく感覚がありました。”女優パク・シネ“には、”つらくても悲しくても乗り越えるキャラクターを演じる人“というイメージがありますよね。そのイメージを覆すことが出来る役ではないかと思いましたし、“この役を演じる私を視聴者の方々が見たらどう思うかな?”という気持ちもあり、お受けすることにしました」と返した。



 役柄については、「元々、先輩に何も言えないような性格だったビンナが、“悪魔”が憑依したことで、図々しくて向こう見ずで、自分の言いたいことははっきりと言う、そんなスカッとする性格に変わります。自分の成果のためなら、被害者の思いなど重要ではない、そんな冷徹で情のない”悪魔“さも持っていて、『被害者とその家族になんであんな言葉が言えるの?』と思うような毒を吐いたりもします」と語る。



 しかし、単なる悪役とは少し違うという。「私たちが考える悪役は誰かを傷つけたり、罪を犯したりしますが、ビンナは“小悪魔”なんです。私たちが考える小悪魔というのは、茶目っ気があって、人を振り回したりもしたり、状況をぐちゃぐちゃにして人間を困らせたり、空気を読まない言動をしたりしますよね。ビンナは、そんな悪魔だと考えました。演技をする時は、悪魔だけど愛らしく見せるにはどうしたらいいか悩みました」と語った。



 また「これまで演じてきたのが、静かに一人で涙する役だったとすれば、今回は涙が枯れるまで泣かせる役」とパク・シネ。「“人間の心がわからない”という設定を演じるのが難しかったです。相手役の演技に感情を揺さぶられたりしてはいけないし、感情を隠さなければいけないのに、相手の気持ちに感情移入してしまって思わず泣いてしまうこともありました」と撮影の苦労を打ち明けていた。



■キム・ジェヨン「悪魔とどう戦えばいいのか」アクションに苦労



 パク・シネ演じるビンナが、思いを寄せることになる刑事ハン・ダオン役のキム・ジェヨンは「とても人間的で感受性豊かな刑事で、被害者や遺族に感情移入もするし、責任を取ろうとする。犯罪者たちを最後まで追い詰める根性もある。そのため熱血刑事と言われますが、僕はシネさんよりも体力がなくて(笑)。撮影中はシネさんの姿を見て奮起していました」と冗談を交えて役柄について紹介した。



 苦労したのは、アクション。「悪魔とどう戦えばいいのか、悪魔とどれだけ戦えるか、考えながら演技をした」という。初共演となったパク・シネは、年下ながら演技の先輩という間柄。シネの印象を尋ねられると「感情の起伏が少ない方」と評価。「頼りになりましたし、僕が感情をあらわにするシーンなど集中できない時には声をかけてくれたりもしました。僕は年上ですが学ぶ点がとても多かったです。僕が面倒を見なければいけない立場なのに、申し訳なかったですね」と撮影当時を振り返ると、シネは「私が気分のアップダウンがなかったのは、いいパートナーと出会えたからですよ」と逆賞賛。ジェヨンはあからさまにうれしそうな顔をしてみせた。



■キム・イングォン、末っ子悪魔役に苦労も



 キム・イングォンが演じるのは、ソウル中央裁判所の中年実務官マンドに憑依した、悪魔界の“子ども悪魔”。外見は中年男性なのに、悪魔界の序列では一番下、という立場から生まれる面白おかしいシーンはドラマの見どころの一つだ。



 登壇した4人の中で最も演技歴の長い“大先輩”。にもかかわらず、劇中では末っ子悪魔役ということで自身も周りも、少々やりづらいこともあったようだ。「僕は“末っ子悪魔”なので、現場でパク・シネさんやキム・アヨンさんとお会いするのが恐かったです(笑)。シネさんは『美男ですね』の時いつも泣いていてかわいそうな役だったのに、今回は全く違う目つきでやってきて。監督も“キム・イングォン”のオーラを出すな!と言うし。唯一ひとりだけ“人間”のジェヨンが癒しでした」と回想。



 シネが「アロンに頭を地面にこすりつけて土下座しろと言われたりして、肉体的に大変だったと思います」と気持ちを慮ると、「2度と地獄に帰りたくないです。撮影が終わってよかったです」としみじみと語り、場を和ませた。



■キム・アヨン、パク・シネの気遣いに感謝



 悪魔3人組の2番手で、ビンナの助手である悪魔が憑依したコンビニバイトのアロンを演じたのは、19禁のコント番組『SNL』のクレイジーな演技で“澄んだ目の狂人”と呼ばれるキム・アヨンは「大先輩(キム・イングォン)に向かって、『おい!』と言わなければいけなかったりするのは大変でした。それでもアロンとマンドのケミをうまく見せなければいけないので、ある時、先輩の肩を叩いたり、髪の毛をぐしゃぐしゃとしたりする演技を提案してみたんです。監督も『いいじゃないか』と言ってくださり、先輩もすべて受け入れてくださってありがたかったです」とイングォンの寛大さに感謝。さらにイングォンから「アヨンはいろんな目を持っているね」と目を褒められたというエピソードを付け加えるとイングォンは照れくさそうな表情を浮かべていた。



 パク・シネとの共演にも感激したようだ。「冬で寒い日に初めての撮影があったのですが、私は防寒肌着を着ていなかったんです。そうしたら、シネ先輩が、車に用意してあった予備の防寒肌着を貸してくださって。その記憶が今も鮮やかに残っています。パク・シネ先輩を憧れる気持ちが、アロンのビンナに対する目に現れているのではないかと思います」と撮影エピソードを披露。



 すると、突然イングァンが隣に座っていたジェヨンに「肌着買ってあげようか?」と語りかける。なんと返せばいいのかわからず戸惑うジェヨンに気づいたMCが「今日の最高気温は36度ですよ!?」と絶妙なツッコミで助け舟。そんなイングァンとの共演について、ジェヨンは、「撮影中もとてもよくしてくださり、悪魔の中でも唯一悪魔だとは思いませんでした」とニコリ。イングァンが「防寒肌着買ってあげようか?」と重ねて、会場は笑いに包まれた。

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