【エンタメ総合】
大阪松竹座、11月は“笑い泣き” 松竹新喜劇・藤山扇治郎&渋谷天笑&曾我廼家トリオ集結 ゲスト洋あおい
大阪松竹座『11月松竹新喜劇公演』(11月16日~24日)の取材会が9月30日に行われ、松竹新喜劇の藤山扇治郎、渋谷天笑、曽我廼家一蝶、曽我廼家いろは、曽我廼家桃太郎、ゲストの洋あおいが意気込みを語った。
【写真】藤山寛美さんの孫・藤山扇治郎
演目は『砂糖壺』(茂林寺文福・舘直志合作、わかぎゑふ演出)のほか、演目総選挙第1位だった『人生双六』(茂林寺文福・舘直志合作、曾我廼家八十吉演出)を予定。11月の道頓堀に人情味あふれる笑いと涙の舞台を届ける。
■藤山扇治郎
『砂糖壺』で洋さん演じる母親の息子の庄太郎と、『人生双六』で井本を勤めさせていただきます。『砂糖壺』で演じる庄太郎は真面目なのはいいが不器用という点が僕と似ていると思いました。不器用な部分が自分にもありますし、そういう人間でも心根は優しい。この役は、母親への情愛や純粋さがなくてはいけないと思っています。そして、平成26年の『一姫二太郎三かぼちゃ』で姉弟役で共演した洋あおいさんと、今回、『砂糖壷』で親子役をやらせていただけるのがうれしいです。お客様に喜んでいただけるように純粋さを忘れずに頑張ります。
■渋谷天笑
『人生双六』で浜本啓一役を勤めさせていただきます。再び浜本役を勤めますが、この作品は年齢を重ねるほどよくなる作品だと思います。僕も人生経験を経て、また新しい『人生双六』をお見せできるのではないかと思います。人生また一からスタートしようというお話で、ご覧になられたお客様にも明日からまた初心に帰って頑張ろうという気持ちになっていただけたらと思いますし、僕らもそういう気持ちで、明日からまた頑張ろうと、自分に置き換えることのできる作品です。
■曽我廼家一蝶
『人生双六』で宇田信吉役を勤めさせていただきます。初めて観た作品が『人生双六』で、当時は藤山寛美先生の作品を観たこともなかった。松竹新喜劇にハマったきっかけの作品だったので、その中でも宇田信吉を演じさせていただけることは感慨深いものがあります。前回は浜本啓一役を天笑さんとWキャストで演じたので今回は初日から千穐楽まで宇田信吉として生きていけるようにしっかり演じたいです。『人生双六』は松竹新喜劇のすべてが詰まったような作品なので、来ていただいたお客様にザ・松竹新喜劇をお見せできればと思います。
■曽我廼家いろは
『砂糖壺』では、質屋の娘の睦子という役をさせていただくのですが、娘役という感じではないので、また違った一面を見せられたらと思います。『人生双六』では、浜本啓一の奥さん役を演じます。浜本と宇田の再会を繋ぐキーパーソンのような役なので、しっかりと宇田を説得できるよう演じたいです。11月の公演というということで肌寒くもなってくるかなと思いますが、この2つの作品は本当に松竹新喜劇らしい心温まる作品になってますので、皆様の心が少しでも温かくなるような作品にしていきたいと思っております。
■曽我廼家桃太郎
『砂糖壺』では、悪いことをしようとする庄太郎を引き留めるきっかけを作るお役で、『人生双六』では、宇田信吉の人柄の良さを引き立たせるようなお役で、善と悪の正反対の二役ですが、わかりやすく違いが見えるように演じられればと思います。僕がどれだけ悪の道に誘えるかで、宇田信吉をより綺麗に見せられるかが一番の目標かなと思います。誰もが主役ではない、それをまわりで支える人間がいるからこそ素晴らしい舞台が生まれます。『人生双六』と『砂糖壷』で僕は主人公を引き立たせる芝居で頑張ります。
■洋あおい
『砂糖壺』で、庄太郎の母で破天荒な女性を演じます。10年前に出演した『一姫二太郎三かぼちゃ』では、レビューで演じていた男役の癖を活かしたシーンも多くありましたが、今回は女性役が馴染んだと思っていただけるよう演じたいです。松竹新喜劇は祖母の時代からずっと手を引かれて観に来ておりまして、藤山寛美先生の作品が大好きでございました。そしてこのような形で私が初めて松竹新喜劇の舞台に立たせていただけることに感動と感激でいっぱいです。緊張感もいっぱいありますがウルトラファイトで頑張って参ります。