新総裁に岸田氏 実直な人柄期待 割れた茨城県内党員票

自民党総裁選で県内党員票の開票作業に当たる同党県連職員ら=水戸市三の丸の水戸京成ホテル
自民党総裁選で県内党員票の開票作業に当たる同党県連職員ら=水戸市三の丸の水戸京成ホテル
■「力貸せた」茨城県議団安堵
岸田文雄前政調会長を新総裁に選出した29日の自民党総裁選。県内党員票は河野太郎行政改革担当相と岸田氏で割れ、河野氏が約2800票差でトップとなった。岸田氏支持を決めていた県議団の幹部たちは複雑な心情を漏らしつつも、2位の岸田氏が1万票余りを獲得した結果に、「(岸田新総裁誕生に)力を貸せて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

「よしっ」。同日午後、水戸市笠原町の党県連事務所で、決選投票の様子をほかの幹部らとテレビで見ていた西條昌良幹事長は、新総裁決定の瞬間、声を上げた。岸田氏支持を掲げた県議団が「役目」を果たした瞬間だった。

今回の総裁選では、告示日前日の16日、県連会長の梶山弘志経済産業相が岸田氏支持を表明。梶山会長の意向や岸田氏のこれまでの茨城県への貢献、原子力政策に対する考え方などを考慮し、県議会会派・いばらき自民党は岸田氏支持を決定した。岸田氏自身も同日、県議団をあいさつに訪れ、「茨城のため一生懸命やりたい」と意気込みを語っていた。

菅義偉首相が圧勝した1年前の前回総裁選の茨城県予備選では、岸田氏は3070票にとどまり、菅氏、石破茂元幹事長に次ぐ最下位に終わった。今回も県議団が支持を打ち出したとはいえ、一般の党員・党友は自主投票とされ、支持の浸透、引き締めに苦しんだ。

それでも前回の3倍超の党員に「岸田文雄」の名を書かせ、党員数全国4位の県連として、1回目の投票で大方の予想を覆し1位となった岸田氏を後押しした。

県内党員票が岸田、河野両氏で割れた結果に、いばらき自民党の白田信夫会長は「温度差はある。時間がなく、特に職域支部を回って支持を浸透させるのは難しかった」と分析。西條幹事長も「河野さんはマスメディアやポピュリズムの影響が大きい。歯切れ良い印象で若い党員が動いたのではないか」と話した。

岸田氏は、2019年10月の台風19号(東日本台風)の際、党政調会長として浸水被害に遭った水戸市や常陸太田市を現地視察し、その後の予算付けを後押しするなど茨城県とのつながりもある。

海野透県連会長代行は「衆院選に向けて追い風となる。安定感もあり、コロナで打ちひしがれた経済、社会を立ち直らせてくれるはず」と期待した。

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