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【映画】
松村北斗、釜山国際映画祭で『秒速5センチメートル』公式上映 3800人と感動共有「人生で唯一の日に」

「第30回釜山国際映画祭」で公式上映された映画『秒速5センチメートル』主演の松村北斗(SixTONES)、奥山由之監督


 韓国・釜山で開催中の「第30回釜山国際映画祭」で22日、〈オープンシネマ部門〉に正式出品された映画『秒速5センチメートル』が、メイン会場「映画の殿堂」野外スクリーンで公式上映された。主演の松村北斗(SixTONES)と奥山由之監督は、3800人の観客と共に作品を鑑賞。エンドロール後、二人は固い握手とハグを交わして称え合うと、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。



【画像】上映後の大歓声に応える松村北斗&奥山由之監督



 公式上映前の舞台あいさつで、奥山監督は「チョヌン チョソク オ センティミト ガンドッ 奧山由之 イムニダ(『秒速5センチメートル』の監督をしました、奥山由之です)」と韓国語で自己紹介し、「30回という節目にこの作品を皆さんと観られることをうれしく思います」とあいさつ。



 続く松村も「チョヌン 松村北斗 イムニダ(僕は松村北斗です)。僕自身まだ映画の本編というものを一回しか見ていないので、今日皆さんと観るこの状況で2回目です。そしてこの大きなスクリーンでこんなにもたくさんの人と一緒に観るというのはきっと人生で唯一の日になると思います。今日は素晴らしい映画体験を一緒に迎えましょう。チンチャ カムサハムニダ(本当にありがとうございます)」と韓国語まじりのあいさつで会場を沸かせた。



 同映画は、新海誠監督の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』を実写化した作品で、奥山由之監督にとって初の大型長編商業映画監督作。松村にとっても初の単独主演映画となる節目の一本。



 松村は、「原作アニメからも演じるのが難しい役だと思っていた」と率直に語り、出演を決めた経緯を「もともと『秒速5センチメートル』のファンだったことが大きな理由です。そして、新海誠監督の『すずめの戸締まり』で“椅子”を演じたことをご存じの方もいると思いますが……あらためまして、椅子です」と語り、会場の笑いを誘った。



 さらに「新海さんとの信頼関係があったことも後押しになりましたが、それだけではハードルが高すぎる作品でした。しかし奥山監督と直接お話しする中で、実写版『秒速5センチメートル』への熱意や準備の濃さに触れ、この方がリーダーになって進んでいく作品に乗っからないほど人生で惜しいことはないなと、その場で強く思いました。もちろん、この役に挑戦したいという気持ちがほぼ決まってからお会いしたのですが、『今すぐ撮りたい』と思わせてくれる説得力がありました」と振り返った。



 主人公・遠野貴樹を演じるうえで意識したことについては、「原作の大ファンであり、遠野貴樹というキャラクターやこの物語の世界に憧れていたので、この強い憧れから生まれるドキドキのまま飛び込むと、この世界を楽しむ自分になってしまって、生きることの難しさに苦しむ主人公とはかけ離れてしまうということでした。憧れるということを一切やめて、離れたところで遠野貴樹という人物を見つめ直すことがすごく難しかった」と告白。



 さらに同役を青木柚(高校時代)、上田悠斗(小・中学校時代)と3人で演じたことにも触れ、「当初は難しく感じていましたが、先に撮影を終えていた彼らの映像を見て本当に素晴らしい俳優だと実感しました。彼らが役としての軸をぶらさずに持っていて、それを引き継いだことで、3人で一つの役を演じるということが難しいことではなくなり、とても頼もしくて、役として肉厚になるきっかけになりました。この二人がとにかく素晴らしかったということを、改めてこの会場の皆さんに伝えたいと思います。きっと上映が終わった後に、青木柚、上田悠斗、他の出演者についても、きっと名前を調べることになると思います」と共演者を賞賛すると、会場からは大きな拍手が沸き起こった。



 最後に松村は「この作品は人物もすごく大事ですが、本当にきれいな景色がたくさん出てくる映画です。この迫力のある大きなスクリーンと、そして空と風を感じながら最高の映画体験を一緒にしましょう」呼びかけた。



 現地での上映を終えて、松村は「今は放心状態です。本当にあれだけのお客さんと一緒に作品を観たことで、自分も一観客として初めてあの作品を観られたような感覚があって。一体感というか、みんなでぐーっとあの作品の世界に集中して入っていく感じをすごく肌身で感じました。本当に貴重な経験をさせてもらえました。本当に素晴らしい作品になったなというのを実感しています」と興奮気味に感想を述べた。



 奧山監督は、「スクリーンの大きさや、会場の熱気もあってか、こんなにのめり込んで観られるという状況はすごく幸せでした。特に釜山国際映画祭のオープンシネマで観るという、ある種の緊張感や高揚感も感じていて。本当は言葉にしなければいけないけれど、言葉にしきれない特別な時間でした。本編中で、ここっていうタイミングで突然自然の風を感じると、自分が今どこにいて、スクリーンとの境界線が分からなくなる瞬間みたいなものを感じて、かなり特別な体験でした」と話した。



 続けて、「映画って、こういう自分が想像もしていなかったところに連れていってくれるんだなっていうことを、感慨深く思いましたし、この映画を制作するうえで関わった全ての人を代表して、自分がここにいさせてもらえるということのありがたさや、改めて一緒に作った人たちへの感謝を感じて、この感動を早くみんなに伝えたいなと思いました」と語っていた。



 韓国の観客からは「映像が美しく感動した」「原作アニメを何度も観ているが、実写版も自然な流れで感動的だった」といった声が寄せられた。



■観客のコメント



 「日本に行ったら、日本映画を探してよく観たりするのですが、この映画のポスターがとても美しくて、観たくなって観に来ました。原作のアニメは見ていないのですが、それでもこの作品はとても面白いと感じました」



 「私は奥山監督のファンで、『アット・ザ・ベンチ』もとても良かったので、次の作品が『秒速5センチメートル』だと聞いて、ずっと観たいと思っていました。実際に観たら、映像がとても綺麗で、とてもよかったです」



 「もともと、小説が好きでアニメも何回も見ました。実写になるという話を聞いて、釜山国際映画祭で一番これが観たいと思って来ました。距離と時間について、愛を通して語っていくような内容で、とても感動しました」



 「『秒速5センチメートル』も好きで何十回も見ていて、この実写版も絶対に観たかったので、頑張ってチケットを取りました。実写版にもアニメの主題歌や音楽が使われていたのが良かったです」



 「原作アニメが好きで、最近、日本に行って、『秒速』のロケ地も見ましたが、それが実写として映っていて、それを観るのも楽しかったです。原作は3つのパートに分かれていますが、実写版は一つの物語になっていて、それが自然な流れで出来上がっていたので、とても良かったと思います。実際に映画を観て、主人公の『僕に5万個の単語はいらない、一つだけでいい』という話が自分にとっても感銘を受けました。初恋って痛くて未練があるものだけど、その一つの言葉、一つの時間、その一つのスピード、そういうのが重なって『秒速5センチメートル』というスピードになると思います」

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