建設用クレーン世界2位「タダノ」は北海道に起源

高松市に本社を置く建設用クレーン世界2位のメーカー。高松市出身の多田野益雄が北海道・旭川に渡り、1919年に溶接業を始めたのが起源。その後帰郷し、1924年に高松市の自宅の一部を改装し町工場にした。1945年の空襲で家財と工場が焼失。1948年に多田野鉄工所として操業を再開した。(共同通信=浜谷栄彦記者)
戦後、復興に伴ってインフラ整備が進む中、発明した鉄道保線機械を1950年に旧国鉄に納めた。1955年に完成した、トラックの荷台にクレーンを取り付けた日本初の油圧式トラッククレーンには注文が殺到した。
1970年に国内初となる走行とクレーン操作が一つの運転席ででき、荒れ地の走行にも対応した「ラフテレーンクレーン」を発売した。1989年に社名をタダノに変更。1991年にはイースター島でモアイ像修復プロジェクトに参画。2021年、丸紅出身の氏家俊明氏が創業家以外で初の社長に就いた。
1923年、世界初のフル電動ラフテレーンクレーンを発売、脱炭素化で業界をリードする。2024年12月期の連結売上高は、過去最高の2915億円で海外比率は6割超。
(共同)