鵜の岬、ネット予約12月から導入 客層広げ利用促進 茨城・日立
全国の公営国民宿舎で宿泊利用率1位を誇る茨城県日立市十王町伊師の「鵜の岬」について、茨城県は3日、新たにネット予約を導入すると明らかにした。12月1日から従来の電話予約と併用する。現在の利用者は60代以上のシニア層が中心だが、ネット利用の予約が浸透している若年層や家族連れなどにも客層を広げ、さらなる利用促進を図る。
同日、県議会の県有施設・県出資団体等調査特別委員会で県が報告した。
県営業企画課によると、まず試験的に12月~来年3月の予約分に関し、12月1日からネットでの受け付けを始める。来年2月分までは、先行する電話予約で埋まらなかった客室の一部が予約対象。同3月分は、和室と洋室合わせて2割程度をネット予約の客室として確保する予定だ。
同4月以降は、試験導入の結果を基に課題などを整理。例として繁忙期と閑散期で電話とネット予約の比重を変えるなど、電話予約と併用しながらネット予約の拡大を図っていく。
ネット予約は鵜の岬の公式ホームページ内に専用ページを設け、利用者に必要な情報を入力してもらい部屋を確保する。年末年始と夏休み期間の予約は当面、はがきによる申し込み・抽選を続ける。
同課は「メインターゲットのシニア層の利用状況を維持したまま、若年層やファミリー層、新たな客層を確保できることを期待している」と説明した。
鵜の岬は2023年度の宿泊利用率が79.8%となり、全国45カ所の公営国民宿舎で1位。1989年度から35年連続でトップとなった。