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人工膝関節手術にロボ 痛み軽減、早期回復期待 茨城・つくば

いちはら病院が導入した手術支援ロボット「ロザ・ニー」=つくば市大曽根
いちはら病院が導入した手術支援ロボット「ロザ・ニー」=つくば市大曽根


茨城県つくば市大曽根のいちはら病院が人工膝関節手術の支援ロボット「ロザ・ニー」を同県内で初めて導入した。加齢などで変形した痛みのある膝を人工関節に変える際に使用する。医師の熟練度の差にかかわらず、精度の高い手術を実現しており、術後の痛みの軽減とともに、膝機能の早期回復などが期待される。

ロザ・ニーは米国製のロボットシステム。多関節ロボットアームと膝の位置を正確に把握する光学カメラユニットの2台で構成。同病院は8月下旬に導入した。

対象とするのは、膝の軟骨がすり減り痛みを伴って関節が変形する「変形性膝関節症」。国内の潜在的な患者数は約3000万人いるとされる。

ロザ・ニーを使った手術では、術前に計画した情報を基に、骨の切除量などの数値を設定。医師はモニターで情報を確認しながら、ロボットアームが示す位置を自ら執刀する。切る場所は0.5ミリ、角度も0.5度刻みで調整できる。

これまでは、医師の経験や技術、感覚に頼るところが大きかったが、ロザ・ニー導入で、患者に負担をかけない的確な骨切除が可能になるという。

病院を運営する医療法人健佑会の市原琢己理事長は「精度の高い手術は術後の患者さんの満足度につながり、人工関節の耐用年数も伸びることになる」と指摘。「変形性膝関節症は有病率が高い。これからも質の高い医療を提供し、歩くのもつらいという高齢者の手助けをしていきたい」と話している。



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