政治の「モヤモヤ」共有 茨城大生企画・進行 若者らトークイベント

茨城大生がホスト役となり、30歳以下の若者らと「政治の話」をするトークイベントが1日、茨城県水戸市南町2丁目の茨城新聞みと・まち・情報館で開かれた。中高生や同大卒業生ら6人が参加。政治学者の佐川泰弘・同大副学長も加わって、「日頃モヤモヤしていること」を共有した。話題は商店街のアーケード問題から学校の教科書まで多岐にわたり、みんなで意見交換。当事者意識とは何か、交流サイト(SNS)とどう向き合うかなどについて考えた。
イベントは、卒業式・入学式の季節に合わせて同大が初めて開いた「まちのイバダイ」の一環。世界情勢について語り合う場づくりに取り組む同大公認の学生サークル「世界の話」運営委員会(通称「セカハナ」)が企画・進行した。
「保守的な水戸で政治の話なんて面白そう」と参加した地元の30代女性は、商店街のアーケード撤去を例に挙げ、「知らないうちに決められていることが多い。当事者意識を持とうと言われても、どうすればいいのか。政治って何か、よく分からない」と話題提起。
中高生が「学校で政治の話はしない」「触れちゃいけないと、みんな思っている」と打ち明けると、佐川副学長が「民主主義って何? 考えてみよう」と促した。
SNSの話題では、佐川副学長が「確かな情報って、どこで得られる?」と質問。中高生らは「本」「新聞」「いろいろな人に会って聞く」などと答えた。
セカハナの同大4年、伊藤百音さん(22)は「政治は、まず世界を知るところからと思っていたが、知るだけでは駄目。頭で考えることが大事だと思った。行動したいと思ったときの根拠を探す大変さも感じた」と感想を語った。