「がっかり」「妥当」 茨城県民、惜しむ声も 首相退陣へ
石破茂首相が辞任する意向を表明したのを受け、茨城県民からは7日、驚きや落胆の声が上がり、今後行われる自民党総裁選びに注文を付ける意見も相次いだ。次期総裁に変化を期待する声もあった。
鉾田市、農業、鬼沢弘樹さん(67)は「驚いた」と話す。「参院選の結果は石破首相一人だけの責任でなく、国民を甘く見ていた自民党全体の責任」と指摘。石破首相には「全てが正しいとは思わないが、派閥解消など、それなりのことをやってきた」と評価しつつ、「次の首相が誰かというよりも、自民党全体が襟を正して取り組んでほしい」と求めた。
「がっかりした」と話すのは水戸市、会社員、森田直樹さん(31)。就任当初から期待していただけに「誰に変わっても同じなのかなと思ってしまう」と落胆を隠せない。「税金は高いし、所得は上がらない。物価高も続いている」と嘆き、次の首相には「国民の意見や考えを聞き入れ、今の空気を変えてほしい」と願った。
筑西市、無職、大内東さん(67)は「もうちょっとの間、頑張ってほしかった」と惜しむ。「真剣に人の話を聞く姿勢は好きだった」と語った。次期総裁には「(石破首相を)降ろそうとした力が強いので、今後の政権に期待はできない」と嘆いた。
つくば市、会社員、志村いず美さん(46)は「(石破首相が)辞めさせられた感があり、かわいそう」。執行部にプレッシャーを与える党の中堅・若手議員の動きを、部下が上司を追い詰める「逆パワハラみたいになった」と話す。次の総裁は「女性になってほしい」と求め、「社会全体が女性管理職を増やす流れになっている。女性閣僚をもっと増やすべき」。
「党内から求める声もあったので妥当」と話すのは茨城町、会社員、飯島夏美さん(30)。福祉の仕事に携わる中、子育て世代や福祉への関心不足を感じたといい、「後出しの政策が多い。対外関係ばかりを気にした印象で国内にもっと目を向けてほしかった」と話す。
国会や党の運営に冷ややかな見方もあった。取手市、飲食運営会社長、山口裕司さん(44)は「(石破首相が)続投しようが、解散選挙を打ち出そうが、長続きはしないと思っていた。自民党が盛り返すのは難しいだろう」と語る。「次の総裁選びは党内の都合だけではなく、国民の声を考えた上で実施してくれれば、少しは変わったと思える」と願った。