鉾田市役所窓口に字幕表示 外国人や難聴者に対応 茨城

茨城県鉾田市は1日からデジタルトランスフォーメーション(DX)事業の一環として、市役所の窓口に字幕表示システムを導入している。多言語を翻訳可能で、外国人や耳が不自由な人に対し、コミュニケーションの円滑化を図っていく。市がDX事業の窓口対策として実施する施策の第1弾となる。
市によると昨年、来庁した外国人とコミュニケーションがうまく取れず、やりとりに2、3時間かかったことがあった。また、耳が不自由な方との筆談で来庁者に大きな負担をかけている状況にあるという。
そこで市は課題解決のため、京セラドキュメントソリューションズジャパン(大阪府大阪市)が販売する字幕表示システム「コトパット」の導入を決定した。同システムは透明なパネル上に音声をリアルタイムで字幕として表示することができる。130カ国語以上の言語に対応しており、来庁者が外国語で話すと、職員に日本語の字幕で表示され、職員の言葉は来庁者に外国語の字幕で表示されるようになる。
市は同システムを3基導入し、子ども家庭課、社会福祉課、本庁舎にそれぞれ1基ずつ配置した。
市政策秘書課DX推進係の山田真稔係長は「字幕表示システムは窓口の一番のメリットである対面を崩さず、コミュニケーションのやりとりができるのが一番のポイントだと思う。市としては、日本語が話せない人にも日本語が話せる人と同じレベルで行政サービスを提供していきたい」と語った。