overlaylist; ?>


次の記事:住宅から大型鳥「エミュー」逃げる 茨城・取手 

茨城県内で強風被害 短時間で建物倒壊 社長、表情こわばらす つくば

突風の影響で崩れたとみられる建物=18日午後5時41分、つくば市花室
突風の影響で崩れたとみられる建物=18日午後5時41分、つくば市花室
突風の影響で崩れたとみられる国家公務員宿舎の解体現場の足場=18日午後7時9分、つくば市吾妻
突風の影響で崩れたとみられる国家公務員宿舎の解体現場の足場=18日午後7時9分、つくば市吾妻
県道に落下した大型のクレーン(中央)。両側から引き上げる復旧作業が進む=18日午後5時50分ごろ、境町猿山
県道に落下した大型のクレーン(中央)。両側から引き上げる復旧作業が進む=18日午後5時50分ごろ、境町猿山
走行中の車両に覆いかぶさった電柱=18日午後5時24分ごろ、ひたちなか市勝田本町
走行中の車両に覆いかぶさった電柱=18日午後5時24分ごろ、ひたちなか市勝田本町


茨城県内は18日午後、大気が不安定になり、各地で雨や突風によるものとみられる被害が発生した。つくば市では2階建ての建物が倒壊したほか、解体工事現場の足場が吹き飛んだ。境町ではクレーンが落下し、ひたちなか市では電柱が倒れて車を直撃するなど、大きな影響が出た。

18日午後2時55分ごろ、つくば市花室で、「建物の1階部分が崩れ、倒壊している」と付近の住民から119番通報があった。

倒壊した建物は農業資材販売会社の事務所兼倉庫で、同社によると、建物は高さ6~7メートルで2階建て。倉庫の1階は100平方メートルほどで、2階は事務所として使っていた。

当時は従業員が全員外出し、建物内は無人だった。被害総額は農業資材やパソコンなどで少なくとも400万円に上るとみられる。

同社の小田切章社長(59)は消防から連絡を受け会社に戻った。事務所で夕方、取引先と打ち合わせの予定があったといい、1階が押しつぶされた建物を見て「死んでいたかもしれない」と表情をこわばらせた。従業員の男性(20)は「明日からの仕事はどうするんだろう」と不安げに話した。

隣の屋内野球練習施設もシャッターや外壁の一部、のぼり旗が破損するなどの被害が出た。施設を管理する沼崎周太郎さん(29)は「店ののぼり旗をしまおうと外に出たが、自分も飛ばされるような勢いだった。何とか1本回収して店に戻り、後ろを振り返ったら向かいの建物がつぶれていた」と話した。強風に見舞われた時間は1、2分で横殴りの雨だったという。

同市吾妻の旧国家公務員宿舎の解体工事現場では午後3時ごろ、高さ約26メートルの建物を覆っていたパネルや足場の一部が剥がれ、敷地内と現場近くの歩道に落下した。落ちたパネルは20枚以上とみられ、作業員が撤去作業に追われた。

同市天久保の国立科学博物館筑波実験植物園では、約30メートルの高さのセコイアの一部が折れるなどの被害があった。片付け作業や安全確認作業を進めている。このほか、同市上ノ室で屋根瓦などの破損、同市栗原の市立栗原小で窓ガラスが割れる被害が出た。

市によると、市内では突風や雷の影響で建物・家屋被害21件、倒木20件、足場倒壊2件、落雷による火災1件が確認された(午後8時現在)。市は情報収集に当たっている。

■30トンクレーンが落下 境町の県道、負傷者なし

18日午後2時20分過ぎ、茨城県境町猿山のコンクリート製品メーカーの敷地内に設置してあった重さ約30トンの「天井走行クレーン」と呼ばれる装置が、敷地に面する県道に落下した。

県警境署や茨城西南広域消防本部などによると、クレーンは長さ二十数メートル。重さ25トンまでの重量物をつり上げて、高い所に設置された専用のレール上を走らせることで運搬する装置。普段は大型のコンクリート杭(ぐい)などを運んでいたとみられるが、落下当時は稼働しておらず、負傷者はなかった。同署には午後2時28分ごろ、目撃者から匿名で110番通報があった。

クレーンは突風にあおられて落下したとみられる。事故当時、近くのコンビニで勤務中だった店長の大野拓也さん(26)は「ドーンという大きな音がした。雷の音かと思ったが、店の外に出て見てみたらクレーンが倒れていた」と振り返った。店の防犯カメラで確認したところ、落下の数分前から強い風が吹き、クレーンが少しずつ道路側へと移動してきたという。

■電柱倒れ車直撃 ひたちなか 乗車の母娘無事

茨城県ひたちなか市勝田本町の市道では倒木が電線にひっかかった影響で電柱が倒れ、走行中の乗用車の前部に覆いかぶさり、フロントガラスが大きくひび割れた。市内に住む30代女性が運転し、3歳の娘を後部座席のチャイルドシートに乗せていたが、けが人はいなかった。

現場はJR勝田駅西口近く。工場敷地内の市道際に生えていた高木が強い風を受け、折れたとみられる。女性の家族は「雨のせいで視界が悪く、ゆっくり通過していたところに電柱が落ちてきた。頑丈な車だったので助かったが、位置が少しでもずれていたら危なかった」と胸をなで下ろした。



最近の記事

茨城の求人情報

https://cpt.geniee.jp/hb/v1/207318/39/instbody.min.js"