「多大な負担残す」 結城市議会、再び統合小建設費削除 開校ずれ込む可能性 茨城

茨城県結城市議会は定例会最終日の19日、本会議を開き、2025年度一般会計補正予算案について、統合する小学校の新校舎建設費11億360万円を削除した修正案を賛成9、反対8で可決した。新校舎建設費の削除は当初予算案に続き2度目。小林栄市長は28年4月を目指す開校時期について「ほぼほぼ難しい」と、ずれ込む可能性に言及した。
修正案は本会議で議員9人が提出した。提出者を代表し、沼田育男議員(無所属)が提案理由を説明。市議会特別委の提言や財政硬直化への懸念などを踏まえ「市の行財政運営に与える影響は大きく、さらに将来世代へ多大な負担を残すことが想定される」とし「ゼロベースで検討することが必要」と述べた。
閉会後、小林市長は報道各社に「賛同いただけなかったことは残念」と語り、「子どもたちの教育や将来のために、より良い方向を探したい」と述べた。
5校を統合して新設する小学校の校舎は結城南中校舎と隣接し、28年4月に小中一貫校として開校する計画。しかし3月の定例会で、25年度一般会計当初予算案から新校舎建設費13億2400万円を削除した修正案が可決。市は体育館の整備を見送るなど事業費を削減した上で、今回の定例会に補正予算案を提出していた。