ミャンマー、自宅跡で絶望

【マンダレー共同】ミャンマーの大地震で最大の被災地・中部マンダレーでは、不足していた重機がようやく動き始め、民家やマンションの解体作業が少しずつ進んでいる。3日、地震後初めて自宅跡を訪れた家族は「何も残っていない」と途方に暮れていた。
完全に倒壊した7階建てビルの跡地で、イェナインさん(17)とおばピューピューさん(36)が真剣な表情でがれきの下を見回していた。家族で営む翡翠仲介業の再開に必要な契約書が、ここにあるはずだという。
1時間ほど探した後、2人は「無理だ。見つかりそうにない」と立ち尽くした。地震ではイェナインさんの母サンサンミンさん(42)と妹メイタンジンソーさん(9)が死亡。救助しようにも重機が来ず、手作業では限界があった。1日になってようやくクレーン車が到着。その日のうちに母と妹を含む計9遺体が収容された。
ピューピューさんは「仕事と生活を再建したいが、何をどうすればいいか見当もつかない」と言葉少なに話した。
(共同)