【いばらき春秋】

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大の麺好きだった徳川光圀は明の儒学者・朱舜水からラーメンの作り方を教わった。当時の味を文献を参考に再現した「水戸藩らーめん」。ネギなど5種の薬味を添えるのが特徴だ

▼ネギは中国西部が原産地。奈良時代の歴史書「日本書紀」に早くも記述があり、日本の食文化に欠かせない。かつて「キ」(臭気の意)と呼ばれ、独特の香りが日本人を魅了した。かけそばも納豆もネギがないと少々味気ない

▼香りはニンニクと同じアリシン由来で、疲労回復や睡眠改善などの効果がある。幼い頃に風邪をひいた時、みそで味を調えたネギ湯を母に飲ませてもらった記憶がある

▼関東では長ネギの白い部分を好んで食するが、関西は緑の葉ネギを食べるのが一般的らしい。一口にネギと言っても種類や食べ方は実に多彩。これから冬の寒さに当たって甘みと風味が増し、一年で最もおいしい季節を迎える

▼日本中から23のブランド産地が一堂に集まった「全国ねぎサミット」があすから2日間、水戸市民会館や水戸芸術館広場で初開催。各地の生鮮ネギや伝統的な郷土ねぎ料理、キッチンカーが勢ぞろいする

▼冬晴れの下、食卓を主役・脇役として彩る健康野菜のネギを思う存分堪能してみるのも楽しい。(山)



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