【いばらき春秋】

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その日の料理は茨城大学教育学部の学生たちが考えた特別メニューだった

▼トマト煮込みハンバーグなど5品とサツマイモのモンブランケーキ。学生たちが装飾した食堂で、30人ほどの親子がひと足早いクリスマスを楽しんだ

▼家庭選修の学生たちが大学教育活動の一環で水戸市の子ども食堂「渡里みんなの食堂ハーモニー」に参加している。「家庭科を学んで人のため社会のために生かす経験をしてほしい」(石島恵美子教授)との思いからだった

▼学校には貧困などさまざまな事情を抱えた子どもも通う。「将来先生になる学生たちなので、いろんな状況の人がいることを感じてほしい。教室にいるだけでは分からないことがいっぱいある。想像できるようになってほしい」と石島教授は願う

▼食材は支援者が届けてくれた。学生とスタッフが一緒に調理し、エプロン姿の学生たちが次々と訪れる親子たちを和やかに迎えた。各テーブルにはプレゼントとメッセージカードも用意。学生の1人は「喜んでいる姿を見るとやって良かった。みんなが幸せになる取り組みだと思う」と感じていた

▼食堂の運営では悩みも尽きない。学生たちの姿を見守っていたスタッフはこう語った。「若い力が本当に要る」(智)

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