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【いばらき春秋】

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人の口に戸は立てられぬ。名君とうたわれた水戸藩2代当主・徳川光圀にも意外な醜聞があった

▼幕府が密偵を使って各藩の内情を探った「土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)」によると、光圀は藩主としては〈家臣にも領民にも哀れみ深く、みな安心している〉と評価されているものの、その素行に関しては甚だ芳しくない

▼〈世に流布するところによれば「女色にふけりたまい、ひそかに悪所(歓楽街)に通い、常に酒宴遊興、甚だし」と言われている〉。怪しいうわさが広がっていたらしい

▼ただ、磯田道史著「殿様の通信簿」によると、光圀がお忍びで通っていたとされる当時の悪所は「さまざまな人々が身分を超えて交流できる文化サロン」。光圀は必ずしも女色や酒宴にふけっていたとは言えないという

▼だが、この種のうわさが厄介なのは一度広がってしまうと容易には消えないことだ。たとえ当人がどんなに否定しても「どうせ言い訳」とかえって疑念を深めてしまうのが落ちだ

▼近頃そんなうわさの主舞台は交流サイト(SNS)。あす告示の自民党総裁選でもネット上には既にさまざまなうわさが飛び交うが、中には明らかなデマもある。江戸の昔も現代も世に流布するうわさは黄門さまの印籠(ろう)でも鎮まりそうにない。(敏)



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