【いばらき春秋】
数週間前、娘が通学で使う自転車がパンクした。買った店で修理をお願いしたところ、料金は6千円という。店内で一時、考えた末に娘は修理を依頼せずいったん持ち帰ることにした
▼3年前に買った自転車本体の価格が1万円ほどだったため、高いと判断したのだろう。ギア付きの新品を所望してきたが、パンクぐらいならと修理を試みた
▼物やサービスの値段が上がり始めたのはいつ頃か。確か4年前の冬季五輪・北京大会が閉じた直後、ロシアがウクライナに侵攻した時だ。ウクライナから小麦が出荷されず高騰した
▼当時、国内でもパンや麺類の価格が上がり始め、比較的安かったコメに注目が集まった。4年後の今、コメは価格高騰が著しい食料品の代名詞とされる
▼「経済で人は死ぬ」。20年以上前の衆院選で聞いた言葉だ。会社の経営が立ち行かず自死を選んだ親を持つ人の訴えだった。中小企業の支援を求めていた
▼総裁選に総選挙。価格高騰にあえぐ市民生活をよそに、この間どれだけ時を浪費したことか。手当てはしたというが実感は乏しい。娘の自転車は2回修理を試みたが、数日たつと空気が抜けていた。店に頼めば早い話だが、せっかく高いと判断したのだ。意地でも直してやろう。(島)











