【デスク日誌】幸福の重み、かみしめて

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子どものころ、地図帳に載った世界の国旗の中で、日の丸に似た国旗が気になっていた。緑地に赤丸。バングラデシュの国旗だ

▼同国の状況は今、1971年の独立以降、最悪と報じられている。公務員採用枠を巡る政府への抗議デモで、学生ら千人以上が死亡。背景に、独立戦争の退役軍人の家族に対する優遇がある

▼同国国旗のデザインが実は日本の国旗を参考にしていると知ったのは最近のこと。ただ、この赤丸は太陽のほか、独立のため戦った人々の血の意味も持つという

▼同国の国歌を調べると、本県ゆかりの思想家・岡倉天心と親交のあったインドの詩人、タゴールの作詞とあった。題名は「我が黄金のベンガルよ」。自然への礼賛や感謝がつづられる中、「わたしは死ぬほど幸福です」との一節が心に刺さった。幸福の重みをいま一度かみしめねばと思った。(報道部・三次豪)



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