本命マダイ好釣 茨城・日立沖 誘導テンヤ、さおに重み
春めいた日差しの2月中旬、茨城県日立市の久慈漁港の大さん弘漁丸(小泉大輔船長)に乗り込んで桜色美しいマダイを狙いに出かけた。日立で人気の弘漁丸は平日でも女性客を含め大勢集まる。午前5時過ぎに集まった客は12人。船は大型なので隣の釣り客との間隔はゆったり。釣り座を決めるくじでは4番。私は右舷の先端に決めた。
港を出た船は真っ暗な海原を南へ向かう。同県東海村の常陸那珂火力発電所の明かりがとてもきれいだ。やがて水深35メートルのポイントに到着。パラシュートを入れずに釣りが始まった。
パラシュートを海中に入れると船は潮の流れに乗るが、入れない時は船は横風を受けて風任せの釣りになる。いわゆる「ドテラ流し」だ。
私は自作の9号の誘導テンヤに赤いサルエビを刺し海中の様子をうかがった。船は強い北風を受けどんどん流れて、真下に落としたはずのテンヤが遠くに行ってしまい、ラインは斜めに張っている。
テンヤ釣りは最近、どの船に乗ってもこのスタイルだ。今までパラシュートはテンヤが船の真下に来るので、トップが柔らかく、感度の良いさおを使っていた。
しかし、ドテラ流しでは遠くに行ってしまったテンヤで底を取れるよう、重い誘導テンヤを使う。斜めに入ったラインも水の抵抗が大きく、さおへの負荷も大きい。魚がかからなくてもさおは曲がってしまう。
トップが曲がってしまったさおはアタリを取りにくく、私は最近ちょっと硬めの8対2、先調子のさおを使っている。9号のテンヤでもテンヤが遠くに行ってしまうと底が取れなくなってくる。
あまり遠くに行かないうちに誘いを多く入れると「ぷるん」というアタリ。アワセを入れた瞬間はそれほど手応えはない。斜めに入ったラインがたわんでいるからだ。
しばらく巻き取るとずっしりとした重みがさおを曲げる。「タイだ! やったぞ!」。ぐいぐいと潜っていくファイトはとてもスリリングだ。やがてなかなかのサイズが見えてきた。美しい桜色だ。船長が網ですくうと1.3キロの本命だった。この日は1キロ超の4匹を含め12匹のマダイを釣り上げた。
風が強い悪条件でも、さおとテンヤのバランスを工夫してチャンスに変えることができるドテラ流しのマダイ釣り。タイ以外にもホウボウ、マハタ、カサゴ、メバルなどおいしい魚がいっぱい。これからのシーズン、船の釣りでもやってみるか、という人にテンヤマダイは最適だ。(奔流倶楽部渓夢・上谷泰久)









