【記者手帳】盲導犬指導に理解を
○…「訓練中に出せるのは8割の力。ユーザーに歩み寄りながら(犬は)パートナーに仕上がる」と語るのは、盲導犬訓練士の水谷由美さん。盲導犬ユーザーが那珂市で開いたトークイベントで育成の難しさを明かした。
「街中の訓練で盲導犬をしかると虐待と言われる」。指導には周囲の理解も必要で、犬との信頼や調和の音をいかに奏でるか。「より良い犬のために海外との交流を増やしたい。聴覚障害者を支える犬の育成も充実を」などと意欲は尽きない。(月)
◯…笠間焼協同組合と台湾新北市鶯歌の社団法人「新北市陶次瓦(とうじが)代代合作会」が産地協定を結んだ。協定書に署名した同会の呂家瑋理事長は「双方がより良い発展を遂げていけると確信している」と期待した。
人的、技術的交流とともに、経済的発展を目指した交流も視野に入れている。小中学校の陶芸教室でそれぞれの作家や職人が指導することなどを想定。「笠間の土を使って鶯歌の技術で作った作品ができたらいい」と〝未来予想図〟を描く。(一)
○…「短歌は周囲の人間や自然に目を向けなければ詠めず、ものの見方を育んでくれるもの」と話すのは、県内の短歌愛好者でつくる「茨城歌人会」の海老原輝男会長。「その良さを知る人が増えれば、詠む人は自然と増えていくはず」と分析する。
同会は70年の長い歴史を誇る一方、高齢化に伴う会員数の減少に悩まされている。課題は継続して短歌を詠む若年層を定着させること。「作品を披露する場を設け、若い歌人を掘り起こしていきたい」(七)