【デスク日誌】エビ漁師の働きに感謝

霞ケ浦はテナガエビの漁獲量「日本一」。甘さの中にエビの香ばしさが残るつくだ煮は、あったかご飯、酒の肴(さかな)にぴったり。この時期、お歳暮として買い求める人もいる

▼だが2000年ごろから霞ケ浦での漁獲量は減ってきており、農林水産省の統計によると、20年前の504トンから、23年は79トンまで減少。環境や生態系の変化などが原因とみられる

▼漁獲量減少に水産加工業者も心配そうな表情。かすみがうら市の老舗つくだ煮店、出羽屋の戸田弘美社長は「エビ漁は大変な仕事。昨年の漁獲量は『ほぼゼロ』だったが、今年は漁師さんたちが頑張ってくれたおかげで調達できた」と尊敬の念を示す

▼つくだ煮と言えば茶色の商品が多いが、食卓に赤いエビのつくだ煮が並べば華やかな印象になる。「霞ケ浦の味」を支える漁業者に感謝しながら味わいたい。(土浦つくば支社・今橋憲正)