【デスク日誌】道具を大事にする姿勢

つくば市の造園業「古平園」の古平貞夫さん(71)を取材した。造園工として50年超のキャリア。地元の筑波石を用いた外構工事や庭づくりを得意としている

▼取材後、車庫を見せてもらった。そこにあった車や重機は新車のよう。仕事の後の清掃が日課だといい、車体はもちろん、タイヤ回りも汚れ一つない状態。剪定(せんてい)ばさみなどの使った道具も毎回刃を研ぎ、次の仕事に備える、と教えてくれた

▼「会社の車は『走る看板』。きちんとしていることは信用につながる」と古平さん。「毎日使うはさみも手入れすることで、愛着を持って植物を剪定する心が生まれる」と話す

▼昨年度は「現代の名工」に選ばれ、本年度は秋の褒章で黄綬褒章を受章した。「道具を大事にする人は仕事ができる」といわれるが、これからも良い仕事を成し遂げてもらいたい。(土浦つくば支社・今橋憲正)