母の戒名に「桜」の字

○…「母の戒名に『桜』の文字を入れた」と話すのは、茨城町大戸の民家に息づく国天然記念物のシロヤマザクラ「大戸のサクラ」を代々管理する斉藤美奈子さん。生前に巨樹をわが子のようにめでた母親を懐かしんだ。

大戸のサクラは樹勢が衰えるたびに樹木医の中村澄夫さんがひこばえを育て、息を吹き返してきた。中村さんへの感謝を口にし、「このサクラと、サクラの周りをきれいに整える母を見て育ってきた。おかげで元気が戻ってきた」と樹冠を見上げた。(月)

○…「ただ演奏するのではなく、工夫することが大事。その方が聞いている人は楽しんでくれるはず」と話すのは、打楽器アンサンブルグループ「打ax」の三田浩則代表。神栖市の小学校を訪れ、息の合った演奏で児童らを魅了した。

スネアドラムでは高速連打を披露し、児童のまなざしをくぎ付けにした。「最初から早くたたけたわけではない。毎日たくさん練習し、ちょっとずつ早く動くようになった」と話し、継続の大切さを訴えた。(希)

○…「米や野菜は土からのエネルギーで育つ。土のエネルギーを自分の力に変えて勝ち抜いて」と生徒を激励したのは鹿島学園高の常井安文校長。男女そろって全国大会に出場するサッカー部を応援するため、JAなめがたしおさいとJAグループ茨城園芸事業研究会から県産農産物を贈られた。

生産者への感謝も呼びかける。「作ってくれたのは直接知らない人たち。その人たちのおかげで自分たちは戦える」。同校の初戦は男女とも29日。食に込められた思いを胸に挑む。(宏)