2020年1月29日(水)

【いばらき春秋】

潮の干満の影響を受ける涸沼産のヤマトシジミはそのおいしさから「黒いダイヤ」とも呼ばれる。県北地域で生産される「奥久慈なす」も皮が濃い紫色でやわらかく、身が引き締まっていて市場からは「黒いダイヤ」と評価されているという

▼かつて「黒いダイヤ」と言えば石炭。日本の初期の高度経済成長を支えた立役者だ。本県から福島県にかけての常磐炭田には多くの炭鉱があり、地域経済の柱だった

▼炭鉱は消えたが、全国各地で石炭をエネルギー源とする石炭火力発電所が稼働中だ。新規計画もあり、東日本大震災後、再稼働の見通しが厳しい原子力発電所に代わる存在となっている

▼その石炭がいまや厄介者の存在になり下がった。先週開催された世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で、温室効果ガスを大量に排出する石炭火力発電への投資や発展途上国への援助を続けている日本に対し、批判が上がった

▼石炭は化石燃料の中でもCO2排出量が多い。英国やフランス、ドイツなどが石炭火力発電の廃止を表明する中、エネルギー資源の乏しい日本はどうするのか

▼米国や中国と足並みをそろえたままでは技術立国としての存在意義も問われる。新たな「ダイヤ」を見つけることはできるのか。(大)

2020 年
 1 月 30 日 (木)

メニュー
投稿・読者参加
サービス