【映画】
柄本佑、不倫しているのにどこか憎めない、妻に翻ろうされる夫を熱演
黒木華・柄本佑がダブル主演を務める映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(9月10日公開)より、主人公・佐和子(黒木)の夫、俊夫を演じる柄本の場面写真3点を紹介。
【画像】解禁された俊夫(柄本佑)の場面写真があと2点
本作は、結婚5年目、夫の不倫に妻が気づいたことから始まる物語。漫画家の佐和子は、新作漫画のテーマを「不倫」にすることに。佐和子の担当編集者・千佳(奈緒)と不倫をしていた俊夫(柄本)は、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれた漫画を見て、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生との淡い恋へ急展開。この漫画は、完全な創作? ただの妄想? それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!? 恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく…。
この記事で紹介する場面写真は、俊夫が自動車教習所で旗に隠れながら、妻・佐和子を見つめるカットのほか、スマホのカメラ越しに佐和子を探す姿、佐和子からの連絡に慌てて階段を降りてくる姿など、いずれも慌てふためく姿をとらえたもの。
劇中で佐和子が新たに描き始めた現実そっくりの不倫漫画を読み、自分自身も佐和子の担当編集者・千佳と不倫しながら、佐和子の不倫を疑い、不安になり、ついには佐和子が教習を受ける自動車教習所にのり込んでしまう俊夫。のり込んだはいいものの、声をかけることはできず、旗に隠れながら、また、スマホのカメラで佐和子の乗る教習車を探すなど、佐和子の様子を伺うその姿は、情けないのにかわいくも見えてしまう、まるで漫画の1コマのよう。家で佐和子を待ちながら、電話が鳴って慌てて降りてくるその姿もどこか憎めない俊夫のキャラクターがよく出ている。
堀江貴大監督は俊夫の演出について、「俊夫に関しては、苦しめば苦しむほど、滑稽な雰囲気になって欲しいと思っていました。本人的にはシリアスな状況になっているのに、傍から見るとその姿が面白みがあるように見せたい、と撮影前に柄本さんと話しました」と明かす。
そんな監督の俊夫像を見事に演じた柄本のどこかコミカルで憎めない、かわいらしさすら感じてしまう俊夫の姿から、本作が単なるドロドロの不倫映画ではなく、どこかクスッと笑ってしまうコミカルさが魅力の一つであることがうかがえる。
公開待機作品『真夜中乙女戦争』(二宮健監督)では、圧倒的カリスマ性で他人の心を一瞬で掌握してしまう謎の男“黒服”を演じる柄本だが、本作でのツッコミどころ満載の魅力的な愛されキャラ “俊夫”の演技も必見だ。