【エンタメ総合】
6億回見られた猫『もちまる日記』なぜ人気? “下僕さん”が明かす裏側と“もち様”の正体「中身は犬」

YouTubeで大人気の猫・もちまる(フォトブック『もちまる日記』より)


 総再生回数6億回、登録者数127万人を誇る人気の猫YouTubeチャンネル『もちまる日記』。こちらは、スコティッシュフォールド・もちまる(通称:もち様)の何気ない日常を、飼い主の“下僕”さんが投稿する内容だ。先日発売されたフォトブックも、猫ながら「オリコン週間BOOKランキング」で1位を獲得(8/2付)。飽和状態ともいえる猫動画の世界で、なぜもちまるはここまで人気なのか? 普段はあまり表に出ない下僕さんに、その秘密を聞いた。



【写真】「エビ見つけたにゃ!」ぬいぐるみにじゃれる姿が“ぐうかわ”なもち様



■2年も経たずに6億再生、ランキング1位になった猫



――フォトブック『もちまる日記』(KADOKAWA)が、「オリコン週間BOOKランキング」1位(8/2付)、ジャンル別「写真集」ランキングで1位(2週連続 (8/2付、8/9付)を獲得。重版も決定したそうですね。



【下僕さん】想像以上に反響があって、みなさん喜んでくださってうれしいです。いろいろなコメントをいただいたのですが、とくに驚いたのが、出版社さんに何通かファンレターが届いたこと。直筆の手紙をもらう機会はなかなかないので、それはすごく感動しました。



――何かお祝いはしましたが?



【下僕さん】はい。もち様は『ちゅ~る』、僕は好きなアイスを食べてお祝いをしました(笑)。



――そんな話題のフォトブックですが、出版することになった経緯は?



【下僕さん】実は、今までもいろんな出版社さんから「本を出しませんか?」と声をかけてもらっていたのですが、時間がなくて実現していなかったんです。そんな中、今年の5月の初め頃にYouTubeチャンネルの登録者数が100万人を突破しまして。「このタイミングで何かできないかな」と思っていたときにお声がけいただき、一緒にフォトブックを作らせていただくことになったんです。



――YouTubeチャンネル『もちまる日記』は現在、登録者数127万人、総再生回数6億回を記録しています。スタートから2年経っていないにもかかわらず大変な人気ですが、ここまでになると思っていましたか?



【下僕さん】いや、まったく思っていなかったです(笑)。最初は、『もちまる日記』というタイトル通りに、日記感覚で動画をアップしていただけ。だから、ものすごい反響にびっくりしています。もち様の素朴な日常をアップしているのですが、そこにみなさんが純粋に癒されてくれているのかなって感じます。



――現在、猫や動物のYouTubeは飽和状態と言われるほどたくさんありますが、その中で人気を集めた理由はなんだと思いますか?



【下僕さん】一番の理由は、シンプルに「もち様がかわいい」という点が大きいと思います。あと、動画を撮影するときに、なるべく飼い主が前に出ないようにして。声を出したり、顔を出したりせずに、もち様の可愛らしさを邪魔しない動画のスタイルや編集を心がけています。



――競合が多いだけに、なにか困る部分や注意している点は?



【下僕さん】とくに困るようなことはないですね。競合という考え方もしていないですし、ただただ、かわいいもち様を撮り、アップするだけです(笑)。ただ、毎日更新していく中で、「もう少しこうできるな」というポイントが見つかるので、そういったところはすぐに改善するようにはしていますね。



――もち様の豊かな表情、しぐさを出すための工夫はありますか?



【下僕さん】動物はこちらが思う動きをしてくれるわけではないので、とくにコツはないんですよね。毎日ちゃんとスキンシップをすることで、結果として動画の中でも自然にいい表情を引き出せているのかなと感じます。



――たしかに、動物が相手なだけに思うようにはいかないですよね。動物の動画を撮る人も多いですが、どういうところに注意すべきだと思いますか?



【下僕さん】一番は、自然体でいてもらうことでしょうか。僕自身、もち様が自然でいられるように、ストレスにならないようにと気をつけています。無理に何かをさせることはできないので、寝たいときは寝てもらい、遊びたいときは遊んでもらって、それを隣で自然に撮影する…というスタイルでやっています。



■初めての猫との暮らし、もちまるによってもたらされた変化は?



――あまりに人気のため、飼い主である下僕さんにも注目が集まっています。下僕さんご自身のことも伺いたいのですが、まず“下僕”という名前にした理由は?



【下僕さん】当初は“飼い主”と名乗っていたのですが、もちまるが成長していくにつれて、だんだん貫禄が出てきて、態度もちょっと横柄な感じになってきたので(笑)。自然と立場が逆転して、“もち様”と“下僕”になりました。



――もち様を飼う前にも、猫を飼っていたことはあるのですか?



【下僕さん】いえ、飼っていないです。実家に住んでいたときも動物を飼ったことがなくて、もち様が初めての動物との暮らしになります。



――初めての飼育で、ここまで多くの人を惹きつけるチャンネルになるとは、すごいことですね。下僕さんは在宅ワークをしながら動画撮影・編集をしているそうですが、両立するのは大変では?



【下僕さん】はい、かなり忙しくて大変ですね。でも、なるべく毎日観てもらいたいので、できる範囲で隙間時間を見つけ、撮影するようにしています。あと、仕事中にもち様が甘えてきたりするので、そういう姿が撮れるという利点はありますね。



――もち様と暮らすことで、下僕さんご自身にも変化はあったのでしょうか?



【下僕さん】寛容になって、何があっても怒らないようになりました。もち様は気分屋なところがあるので、いたずらをしたり、こっちが触りたいときにどこかに行ってしまったりすることも多いので、そういうことに慣れてきたら心が穏やかになりましたね。久しぶりに会った友だちにも、「なんか穏やかになったね」って言われます(笑)。



――下僕さんが思う、もち様の魅力を教えてください。



【下僕さん】顔がかわいいということもあるんですけど、何よりも中身が犬というか、人間らしいというか、猫っぽくないというのが大きいですね。例えば、お手をしたり、ものすごく甘えん坊だったり。そういうところが、みなさんが思う猫のイメージとはまったく違うんだと思います。とても人間ぽくて感情豊かな猫なので、そこが魅力だと思うし、人気の秘訣かなと思います。



――下僕さんの、もち様への思いもお聞かせください。



【下僕さん】とにかく本当にかわいくて仕方ないです! 動画では、あんまり「かわいいかわいい」って言いすぎると引かれてしまうので、一歩引くスタイルにしていますが…(笑)。普段は思いきり、動画では出せないような甘やかし方をしていています。溺愛です(笑)



――そうなんですね。では、YouTubeをやって良かったことは?



【下僕さん】記録に残るということですね。10年後、20年後に、もしももち様とお別れするようなことがあっても、動画を見返せばいつでも思い出がよみがえるというのは、ものすごくいいなと思います。すでに今の時点で、子猫のころの動画をよく見返したりしていますからね。



――フォトブックにもたくさんのもち様の可愛らしい表情が収められていますが、とくにお気に入りの写真は?



【下僕さん】24ページの「朝のニャルソック」という、もち様が窓にもたれかかって立っている写真が一番のお気に入りです。毎日、朝はこうやって窓をパトロールしています。全体的に、もち様の1日の時間の流れに沿って、日常を覗き見できるような作りになっているので、ぜひみなさんにも楽しんでほしいです。

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