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柄本佑、安藤サクラは「素敵な女優さん」 時代劇『殺すな』で共演

柄本佑=井上昭監督最後の作品『殺すな』イオンシネマにて上映中、時代劇専門チャンネルで2月1日放送 (C)「殺すな」時代劇パートナーズ


 数多くの人気時代劇シリーズで演出を手がけてきた井上昭監督の最後の監督作品『殺すな』が、イオンシネマでの劇場上映に加え、本日(2月1日)午後7時より時代劇専門チャンネルにて初放送される。本作では、俳優の柄本佑と安藤サクラが訳ありの若い男女役で共演することも話題となっている。



【写真】柄本佑・安藤サクラの共演シーン



 柄本と安藤は、映画では『僕らは歩く、ただそれだけ』(2009年)、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(10年)、『きいろいゾウ』(13年※二人とも声の出演)、『追憶』(17年)の4作品で共演。テレビドラマ『書店員ミチルの身の上話』(13年、NHK総合)でも共演しており(19年大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』は共演シーンなし)、柄本は「もっと緊張するかな、と思ったのですが、意外とすんなり、むしろ普段より緊張することなく現場に入れました」と話す。



 本作は、藤沢周平の同名短篇小説が原作。さまざまな人間が行き交う江戸の橋を舞台に、市井の男女の喜怒哀楽の表情を瑞々しく描いた短篇集『橋ものがたり』(新潮文庫/実業之日本社刊)の中の一篇で、かつて妻を手にかけたことを悔いる浪人・小谷善左エ門と、同じ長屋に住む訳ありの若い男女、3人の男女それぞれの心模様を深い滋味と温かさをもって描いた作品。今回の映像化にあたっては、善左エ門役に中村梅雀、訳ありの男女の吉蔵役を柄本、同・お峯役を安藤が演じる。



 安藤は07年同じ藤沢周平原作『風の果て』以来、久々の時代劇だったそうで、「所作や着物の着方などかなり徹底して指導を受け、非常に研究した上で現場に臨んでいたのですが、傍で見ていて、新しいことを体得していくスピードが非常に早くて、さすがだな、と思いました。下駄を履いて砂利道を歩くって、慣れていないとなかなか難しいのですが、それを日常的に履いているように見せるところまで持っていくのが早かった。やはり、素敵な女優さんだなあと思いました」と、共演した感想を話していた。



 一方、時代劇の経験が豊富な梅雀とはテレビドラマ『赤い月』(04年)や映画『居眠り磐音』(19年)で共演している柄本。梅雀との今回の撮影を振り返り、「懐が深く、相手の話を聞いて受け止めてくれる、作品の役柄通りの大らかな方でした。胸を借りるような心境でしたし、自分なりにチャレンジをさせていただきました。やはり、時代劇では経験がないと難しい衣装の着こなしにしても粋で、本当にかっこいい。1つ1つの所作などもとても勉強になりました」と語った。



 “時代劇離れ”と言われるようになって久しいが、「僕は時代劇が好きですし、もっとやりたいと思っています。伝統や様式美、プロの技術が凝縮された現場には、温故知新というべきか、新しい発見ばかり。時代劇を絶やしてはいけない、という思いもあります。今回、劇場と放送と、観ていただく上での選択肢があるのは、すごくありがたいこと。作品は世話物なので、派手なチャンバラがあるわけではないけれど、胸を打つ人間ドラマを楽しんでいただきたいです」と、鑑賞を呼びかけている。

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