【映画】
井之脇海&木竜麻生ら、劇中劇に首傾げる「わからなかった」 “張本人”大友一生も「気が狂いそうでした」
俳優の井之脇海(27)、木竜麻生(28)、大友一生(20)、澁谷麻美(35)、斉藤陽一郎(52)、七里圭監督が17日、東京・早稲田大学小野記念講堂で行われた映画『ピアニストを待ちながら』の上映イベント舞台あいさつに登壇。同作をアピールするも難解な内容に出演キャストは「わからなかった」と連呼した。
【写真】本作で主演を務めた井之脇海
同作は、早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)の開館1周年記念映画。撮影はすべて同館内で行われた。真夜中の大学図書館で目を覚ました瞬介(井之脇)が、なぜか外に出られぬまま、いつまでも開けない夜に旧友と再会する不条理劇。コロナ禍の同館が舞台となっている。
斉藤は作品について「いただいた台本自体がわからない難解なものでしたが、劇中劇がもっとわからない」と苦笑い。「作品が完成したのに、この映画が何だったのかわかりません」と主張した。一同は、大きくうなずき口々に「わからなかった」と共感していた。
澁谷は「初日に撮ったものを、次の日言ったら『もう1回』って言われて。なおさらわからなくなっちゃった。」と告白。「完成したものを見て私もやっぱりわからないところがあった」といい「一緒に迷い込んでいただければ」と呼びかけた。
劇中劇を作った張本人を演じた大友は「責任はすごい感じています」とポツリ。「謝りたいんですけど、僕自身も図書館に朝が明けるまでいた経験もなかったので、あのときの自分は自分だったのかもわからなくなっています。気が狂いそうでした」と混乱している様子だった。
キャスト一同、難解だったと繰り返していたが、木竜は「私たちが『わからない。わからない』っていっぱい言っていますけど、わからないものをわからないまま楽しむ寛大さを」とアピール。井之脇は「僕たちも譲れない何かや、そのときにしかない空気感は存分に詰め込みました」、七里監督も「わからないって言葉がキーワードになりましたが、そんなにわからなくないかもしれないです。面白いことは笑っていただければと思いますし、楽しんでいただければ」と呼びかけた。