【映画】
藤原季節、『佐々木、イン、マイマイン』撮影中のエピソード告白「たまたま…」
俳優の藤原季節が7日、都内で開かれたキャスト登壇付き『佐々木、イン、マイマイン』リバイバル上映イベントに登場し、同映画での撮影のエピソードを語った。
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2020年公開の『佐々木、イン、マイマイン』は、俳優になるため上京したが鳴かず飛ばずの日々を送る青年・石井悠二(藤原)と、彼の高校の同級生でカリスマ的な存在だった“佐々木”(細川岳)を中心に、青春を描いた映画。
葬儀の場面で、佐々木の遺体と対面する石井のシーンでは撮影当日、一切接近禁止だったという藤原と細川。藤原は「初めて佐々木の亡骸と会って、そこに転がってたタバコに火をつけて。それも全部たまたまで…」と回想し、タバコのシーンがアドリブだったことを明かした。それに対して、内山監督も「タバコを火をつけるっていうのだけアドリブ。他は何球目で空振りするとか、どういう感じで本を読むかとかっていうのは決まってたけど」と演出について説明した。
一方で、新作の商業長編デビュー『若き見知らぬ者たち』では真逆の方針だったようで、主演を務める磯村勇斗は「リハーサルがなかった。真逆だ」とコメント。全く違う方針について、内山監督は「季節自体が悠二ってどんな人っていうのをずっと暗闇で探してたじゃん」と回想。藤原と一緒に役を見つけていったのに対して、新作では「自分の背後にも視野とか世界があるんだなっていうのを感じて、それにたどり着くためには、役者さんが見えている視界に到達したいっていう思いだった。あとは感情を摩耗したくないってのもあって真逆のアプローチをするって決めた」と語った。
同イベントは『若き見知らぬ者たち』が11日に劇場公開されるのにともない開催された。藤原、磯村、内山のほか、『佐々木、イン、マイマイン』に出演した三河悠冴も登壇した。
『若き見知らぬ者たち』では、1人の青年が、自分の中にある“最後の砦”と向き合う生き様が描かれる。風間彩人(磯村)は、亡くなった父の借金を返済し、難病を患う母、麻美(霧島れいか)の介護をしながら、昼は工事現場、夜は両親が開いたカラオケバーで働いている。彩人の弟・壮平(福山翔大)も同居し、同じく、借金返済と介護を担いながら、父の背を追って始めた総合格闘技の選手として日々練習に明け暮れている。息の詰まるような生活に蝕まれながらも、彩人は恋人の日向(岸井ゆきの)との小さな幸せを掴みたいと考えている。しかし、彩人の親友の大和(染谷将太)の結婚を祝う、つつましくも幸せな宴会の夜、彼らのささやかな日常はもろくも奪われる。