【映画】
レディー・ガガにとっても「本当に強烈」だった「ジョーカー2」のピエロメイク

「ジョーカー2」(公開中)(C) & TM DC (C)2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.


 2019年に大ヒットした『ジョーカー』の続編にして完結編となる『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(通称「ジョーカー2」)で、ホアキン・フェニックスが演じるジョーカーの前に現れる謎の女性リーを演じたレディー・ガガ。ジョーカーを真似たピエロのメイクは「いつもステージでメイクの実験をしている私でさえ、それは強烈でした。本当に強烈でした」と振り返っている。



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 都会の片隅で大道芸人をしていた孤独で気弱なアーサー・フレックが、悪のカリスマ“ジョーカー”へと変貌していくさまを描いた前作。その2年後が舞台となる「ジョーカー2」では、理不尽な世の中の代弁者として時代の寵児となったジョーカーが、突然現れた謎の女性リーとの出会いをきっかけに、さらに暴走を加速させていく。



 9月下旬、米ロサンゼルスで行われた取材会でガガは、ピエロのメイクに関する質問に「リーのメイクにはたくさんの意味が込められていました。彼女がピエロのようなメイクをするのは、ジョーカーへの執着からきています。リーがジョーカーにメイクを施すシーンも楽しかったです。あのシーンは、とても重要なシーンになると思っていました。彼女は自分の幸せのために、そうしたのだから」と答えた。



 もともと前作のファンだったというガガ。「アーサーは日常生活では無視されるような存在ですが、ジョーカーになるとその場を支配するほどの存在感を放つんです。同じ人間なのに、彼自身の考え、彼の存在感は完全に変化するんです。これはとても興味深いですよね。そんなアーサー/ジョーカーという二面性のあるキャラクターに深みを与えたホアキンにも感銘を受けました。今でも映画を見ると、キャラクターに感情移入して涙が出てしまうほどです。オファーを受けたとき、この物語の続きに関われることを光栄に思いました」



 キャラクターたちの二面性も「この映画をやりたかった大きな理由のひとつ」に挙げる。「人生ではすべてが理にかなっているように思いたいけれど、そうならないこともあります。人は常に間違いを犯しますし、矛盾を抱えながら生きています。言動が一致しないことがあっても、それも自分の一部です。私はステファニー(本名)であり、レディー・ガガでもあります。これは仮面をかぶるようなもので、人々はそういったことを何かしらしていると思います」



 「ジョーカー2」では、収監されている病院でアーサーは謎めいた女性リーと出会い、恋に落ちるのだが、やがてアーサー/ジョーカーという2つのアイデンティティーのはざまで激しく揺らぐことになる。アーサーに「自分はもう1人ではない」と思わせるリーとは、何者なのか。



 「彼女のすべての行動や選択にジョーカーが大きな影響を与えていますが、リーはジョーカーの犠牲者ではありません。彼女がジョーカーを求めているんです。そんな彼女を理解するために、ぜひ映画を見てほしいのですが、完全に理解することは難しいかもしれません。リーはとても複雑で、簡単に定義できないキャラクターです。私との共通点を挙げるとすれば、反抗心でしょうか。自由に生きるには、“こうあるべきだ”“これが正しい”といったことに反抗することにもなる。私が音楽のキャリアで作り上げたものは、多くの点で“反抗”だったんです(笑)」



 「ジョーカー2」でガガをとりわけ興奮させたのは、「アーサーのような人でも愛する力があるということ。とてもクールだと思いました。私は、リーがジョーカーだけでなく、アーサーも愛していたと信じています」。

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