【アニメ】
野村道子、旧『ドラえもん』声優の中で「私だけ残っちゃったなあ」 小原乃梨子さん、大山のぶ代さんとの旅行の思い出懐かしむ
7月12日に亡くなった声優・小原乃梨子さん(享年88)のお別れ会が30日、都内で開かれ、声優の野村道子が参列した。
野村は「3人で本当によく遊びました」と26年間、テレビアニメ『ドラえもん』で共演した小原さん、9月29日に亡くなった大山のぶ代さんとの思い出を懐かしんだ。海外旅行では「小原さんが渉外で、交渉を全部、英語でこなして、大山さんが食べることを全部引き受けて、私がどっちの道に行くかを決めるだけという、本当にラッキーな旅をたくさんしました」と微笑み。
一番の思い出は「外国で小便小僧を見るかワッフルを食べるかで揉めました。結局、両方行きましたけど。本当にいろんなところに行きました」と振り返った。そして、「私だけ残っちゃったなあと思って、ちょっと焦りました。残りの時間を一生懸命楽しもうかなと思います」と話した。
また、『ドラえもん』について、「私の人生の中で1番影響を受けてる作品です。しずかちゃんだったっていうと、皆さんニコっとしてくださって、いろんなところですごいモテるのがうれしい。本当にラッキーな作品に恵まれたんだな」としずかちゃん役を振り返った。さらに、大山さんや小原さんをはじめ、ドラえもんをはじめ主要キャラクターを務めた人たちにも触れ、「みんな同じ年代なんですよね。私がちょっと年下。児童疎開の話だったり、当時食べたものの話だったり、昔の話題が出ると一気に盛り上がるんです」と明かし「そんな作品も今までなかった。こんないい作品に出させていただいたんだな」としみじみ語った。
最後に「のんちゃんにはダンスも教わったし、いろんなことを教わった。今でもいろんな話をしたいっていうのが1番ですね」と話し、小原さんを偲んだ。
関係者が参列したお別れの会では、黙祷が捧げられた後、生前の功績を称えた映像を上映。小原さんが声を務めた『未来少年コナン』のコナン、『ヤッターマン』のドロンジョ、『ドラえもん』の野比のび太など、在りし日の声が映像と共に紹介された。
小原さんが好きだった薔薇を中心に2500本の花々で赤やピンクに彩られた祭壇には、優しく微笑む小原乃梨子さんの写真。囲むように小原さんの代表的なキャラクター『未来少年コナン』のコナンや、『ドラえもん』の野比のび太、『ヤッターマン』のドロンジョのパネルが飾られた。また、別会場には著書『声に恋して 声優』や小原さんが使用した『未来少年コナン』の第1話台本などが展示された。
お別れ会は長男の戸部敦夫氏を代表、南沢道義氏(81プロデュース代表取締役社長)を共同代表、石川和子氏(日本アニメーション代表取締役社長)、伊藤響氏(タツノコプロ代表取締役社長)、梅澤道彦氏(シンエイ動画代表取締役社長)、佐藤敏夫氏(音響監督)、笹川ひろし氏(アニメーション監督)を発起人として開かれた。関係者向けのお別れ会には約250人が参列。先立って行われた一般の人たちを対象としたお別れ会には、約100人のファンが集まり、小原さんを偲んだ。