【アニメ】
『忍たま』物語、実はシリアス設定 戦争孤児のきり丸に「闇が深い」「知らなかった…」の声も

『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』の場面カット(C)尼子騒兵衛/劇場版忍たま乱太郎製作委員会


 『忍たま乱太郎』の劇場版アニメ『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』(2024年12月20日公開)の新場面カットが公開された。『忍たま』の中で最もシリアスな作品と呼ばれており、原作者・尼子騒兵衛のコメントや、きり丸の過去が明かされ、ネット上では「え、戦争孤児だったの?」「忍たまって闇深そうだな…」などの声があがっている。



【画像】泣ける…戦争孤児姿のきり丸 公開された『忍たま』新場面カット



 解禁された場面カットは、消息を絶った土井先生をめぐり乱太郎、きり丸、しんべヱ、六年生が見せる、不安や怒り、真剣な表情などテレビアニメでは見られない様子を切り取った内容に。



 さらに、本作で初めて描かれた、幼いきり丸の姿、そして劇中で披露されるドクタケ忍者隊のミュージカルシーンを切り取った場面カットも解禁となった。



 また、戦争孤児の幼いきり丸の姿が明かされたことで、ネット上では「忍たま映画、幼少期のきり丸が描かれるんですね。戦災孤児の姿…」「きり丸の小銭、アルバイト、土井先生のお家への居候は戦災孤児という設定あってのことだったのか…ちっとも知らなかったよ」「え、そんな話なの?めっちゃ見たくなってきた」「きり丸の虚無ってる表情が見てて辛かったな…」などと反応している。



 尼子騒兵衛氏の漫画『落第忍者乱太郎』から生まれ、人々から愛されている国民的人気テレビアニメ『忍たま乱太郎』。映画の物語は2013年に刊行された『小説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師』をベースにした初の映像化となり、劇場アニメ化を待ち望む声も多かった屈指の人気作となっている。



 物語は、タソガレドキ忍者・諸泉尊奈門に挑まれた決闘に向かった後、消息を絶ってしまった土井先生。尊奈門とその上司にあたる雑渡昆奈門から一連の事情を聞いた忍術学園の山田先生と六年生たちは、土井先生の捜索に当たる…というストーリー。



■原作者・尼子騒兵衛コメント

 しんしんと雪が降る中でむしろにくるまって小さくなっている、原作にもテレビアニメにも出てこない幼いきり丸のカット。本当に一瞬ですけれども、あのシーンを見た時「ああそうだよなあ」と。戦災孤児で忍術学園の学費を自分で稼いでいるきり丸の幼い頃は、私が描いたことのないきり丸でしたが、あれがあの時代の戦災孤児の姿だと思います。



 そんな天涯孤独だったきり丸に、帰る場所をくれた人っていうのが、土井なんですよね。今回の映画で、親であり、兄であり、先生でもある土井との関係を、藤森監督はさらっと大切に描いてくださったなと思います。土井ときり丸が、黙っていてもお互いを大事にしていることが、細かい演出の節々から伝わってきました。



 それだけきり丸にとって大きな存在である土井の安否がわからず、誰にも言えず、一人で不安を抱えるきり丸の異変に、乱太郎としんべヱはすぐ気が付くんですよね。誰かが失敗したり、うまくいかなかったり、落ち込んだり、そんな時にみんなで「じゃあどうしよう?」って一緒に考えるのが「忍たま」なんです。



 乱きりしんはそれぞれ違う境遇ですけれども、お互いを同情しないし、馬鹿にしたりもしない、お互いに愛情をもっている友達です。じゃあなんで3人が友達なのかっていうと、たまたま忍術学園の入学金を支払った時に一緒にいたからなんです(笑)でも、友達の始まりって普通そんなものですよね。

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