【映画】
浅野忠信主演、映画『レイブンズ』初デート、親子喧嘩、夫婦の修羅場、傷心の旅、名作誕生…本編映像公開
ハリウッド製作ドラマ『SHOGUN 将軍』の演技で、日本人初となる「第82回ゴールデングローブ賞」助演男優賞(テレビドラマ部門)を受賞した浅野忠信が主演する、仏日西白合作映画『レイブンズ』(3月28日公開)より、本編映像が5本解禁となった。浅野から届いたコメントも紹介する。
【動画】解禁となった映画『レイブンズ』本編映像リスト(5本)
森山大道らとニューヨークMoMA“New Japanese Photography”展(1974年)で発表した写真が絶賛を浴びた伝説の写真家・深瀬昌久の78年にわたる波瀾万丈の人生を、実話とフィクションを織り交ぜて大胆に描いた本作。写真にとりつかれた天才の狂気と、撮ることでしか愛しかたを知らなかった純粋さを、浅野が繊細かつワイルドに演じきった。
解禁となった動画は、(1)ドキドキの初デート<恋する浅野忠信>、(2)父(古館寛治)と殴り合いの喧嘩となる<怒る浅野忠信>、(3)泥酔し妻・洋子(瀧内公美)にキレられる<ダメ夫な浅野忠信>、(4)洋子に去られ傷心の旅路の<寂しげな浅野忠信>、(5)名作「鴉」を撮った瞬間の<尊い浅野忠信>の5本。いずれも浅野が唯一無二の存在感を放っている。
(1)1963年、初々しい初デート。洋子の笑顔が、ドキドキの深瀬の緊張を解く。 深瀬「とてもきれいだ」。洋子「もちろんよ」。深瀬「他の娘(こ)たちと全然違う」。洋子「みんなと同じがいい人なんている?」
(2)父・助造(古舘寛治)と親子喧嘩。深瀬「俺を見ろ。酔っぱらいで負け犬だ。この家 の伝統だろ」。 助造は深瀬に猛進していき思い切り顔を殴る。深瀬は不意の攻撃に助造の顔を殴り返す。全員がおののく。誰よりも深瀬がおののく。深瀬は自分のしたことが解る。助造は深瀬を見る。その眼は怒りで満ちている。
(3)泥酔の深瀬。アパートはカオス状態。ウイスキーやビールの空瓶などが居間にあふれている。深瀬は居間の真ん中にある椅子で気を失っている。髪はベタベタで髭のところどころに吐しゃ物が付着している。深瀬は洋子の写真を撮る。洋子はカメラを深瀬の手から奪い取る。洋子「こいつが私を殺すの」。
(4)洋子に去られ傷心の旅。港で寂寥感を抱く深瀬。
(5)名作「鴉」誕生の瞬間。フェリー、3人の少女が立っている。1人の子の長い髪が強風に舞い上がる。彼女の髪の動きは黒い鳥の羽のようだ。深瀬は近づいていきカメラを持つ。ファインダーから少女をフレームにとらえる。
■浅野忠信のコメント
(マーク・ギル監督について)とても優しい方でした。僕だけではなくて、スタッフみんなに対して尊敬の念を持って接してくれていたので、とてもやりやすかったです。役のことだけでなく、全然関係ない音楽の話や日本、イギリスのこと、いろんなことを話しました。僕もちょっと英語もまだままならないことがありますが、それでもあきらめずにずっと話しかけてくれた、そういう中で監督の深瀬に対する思いを汲み取ることができたので、本当に役にとってものすごく大きいことでした。
他の国の人と仕事をするときに、言語がわからない中で、僕のやっていることがちゃんと通じた、これは勝ちだなと思うんです。ありがたいことに、監督がその都度感じてくれて、そのことを僕にも話をしてくれていたので、そういう意味では、本当に手応えがありました。
(深瀬父子の関係について)やはり父からの影響は大きかったように思いました。父とは違う自分を見つける中で父に認められることも望んで結局はとても大きな支えになっていたように思いました。