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ビートたけし“芸人の心得”を説く「プロはどんな客でも笑わせる根性を…」 厳しい言葉の裏にある“愛”

“芸人の心得”を説いたビートたけし(C)ORICON NewS inc.


 タレントのビートたけしが7日、東京・浅草の東洋館で行われた『第7回江戸まちたいとう芸楽祭』プログラム『たけしが認めた若手芸人 ビートたけし杯「お笑い日本一」』に出席。厳しくも愛のある寸評を行っていきながら、芸人としての心得を説いていった。



【集合カット】史上初!シティホテル3号室&ハマノとヘンミを祝ったビートたけしら



 前半4組が終了した時点で、たけしは「本当に笑わないな。お客さん、笑いに来てるだろう?これほど笑わない劇場も珍しいな。たぶん、つまんねーじゃねーか?」とチクリ。「決めたネタを(ウケが今ひとつでも)最後までやっているから、ちょっと無理あるよな。昔はよく、北海道か沖縄まで仕事で行かされて、はじめの2~3分は探っているよね。そこでウケたネタがあったら、その方向で行こうって決めるんだけど。お笑い大会なんだから、ウケなきゃ、ネタ変えていくくらいないと…」と呼びかけた。



 続けて「我々は関西にも行ったときは、Wヤングさんとか、やすきよさんと一緒の舞台になって、あの人たちもネタ変えていたもんな。その辺のフットワーク考えないと。場所も違うし、時間も違うし、年代も違うから、それに合わせたネタをやらないと。失敗した時に切り替えてやらないと。どこも一発勝負だからね。プロは変えていかないと。一応、プロが舞台に出ているんだから、お客のウケを考えて…。プロはどんな客でも、くすぐっても笑わせるくらいの根性がほしい」と芸人としての気概に期待した。



 今回の本選進出者は、オッパショ石、元祖いちごちゃん、サイヤング、サルベース、ジグザグジギー、シティホテル3号室、TCクラクション、ハマノとヘンミで、シティホテル3号室とハマノとヘンミが2組同時優勝となった。



 優勝発表後、たけしは「ウケなかったみんなも、本当にくやしがってくれよ。くやしがってくれないとダメなんだよ」と改めて熱弁。自身が味わった“賞レース”での理不尽にも触れながら「芸人が売れる理由っていうのは、やめないってこと。だいたいあきらめちゃうんだよな。(東洋館にも)やめたやつが、いい車乗ってくるんだよ。それでおごってもらったりなんかすると、おいらもそっちに行こうかなと思ったりしてね。でも、やめないでよかったっていう時代を作って。頑張って」と話した。



 たけし流の“激励”となったのも、時代の変化を感じているからこそ。「演歌歌手のみなさんがいい時代があって、いつの間にかお笑いが出てきて。そのお笑いも、YouTubeとか出てきて、氷河期に入ってきたのかな」と推察しながら「でも、基本的にお笑いっていうのは、そういうところで頑張るのが普通で。今までオレは運がいいだけで、やってこれたんだけど、これから芸をやる人は、厳しいけども、芸事に力が入って、本当の芸人さんが出てくることを期待してます」と力強くエールを送っていた。



 ビートたけしや渥美清、萩本欽一など多くのスターを輩出してきた伝説の演芸場「東洋館」を舞台に、「第2のたけし」を目指す若手芸人が自慢のネタで激突。同大会では「その日一番ウケた奴に賞を贈る」という考えのもと、たけし本人が若手芸人の漫才・コントを直接審査する。ここでしか聞けないたけしの“超”真剣なネタ講評も、見どころのひとつとなっている。



 ビートきよしのサプライズ登場で大いに沸いた第6回大会は、2度目の決勝進出となった「ヤーレンズ」が満を持してのグランプリ獲得。過去には“優勝者なし”というまさかの結果もあったガチンコ審査もあったが、今年も白熱した戦いとなった。



■ビートたけし杯 歴代結果

第1回:マッハスピード豪速球

第2回:該当者なし

第3回:オキシジェン

第4回:四天王

第5回:ハンジロウ

第6回:ヤーレンズ

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