
【アニメ】
庵野秀明氏、『宇宙戦艦ヤマト』沖田艦長風に「ありがとう、以上だ」と締めくくる 『全記録展』テープカット

庵野秀明氏が14日、都内で行われた庵野秀明企画・プロデュース/放送50周年記念『宇宙戦艦ヤマト 全記録展』のテープカットに出席し、企画展に関わった人々に感謝を述べた。
【写真】まるで沖田艦長!「ありがとう、以上だ」とあいさつした庵野秀明氏
庵野氏は「『宇宙戦艦ヤマト』という作品は、ほんとに僕だけではなく、僕と同世代でリアルタイムで見てた人にはものすごい衝撃を与えてくれたエポックなアニメーションとして、ほんとに”ONE OF”の作品だと思っています」とし、「ヤマトはヤマトでしかない。ガンダムのようにはならなかったんですけど、それはヤマトの宿命として、それだけ素晴らしい作品だったのだろうなと僕は思っています」と同じく傑作と名高い『機動戦士ガンダム』をあげて本作への思いを語った。
本展では各所に眠っていた設定の原版なども展示されていることに触れ、「この機にいろいろ発掘できて、こういう形で皆様に見ていただく機会ができたことを本当にうれしく思います」と喜びを語った庵野氏。「ヤマトはあと半世紀以上語り継がれてもいい作品だと僕は思いますので、50周年ではなく、僕はもういないと思いますけど、100周年に向けて若い人がこれをまたかつ語り続けてくれれば」と展示に込めた思いを明かした。
さらに、「関係者の皆さん、ありがとうございます。こういうのは商業的なものでもありますので、ファンの皆様の支えがないと実現には至らないものです。本当に皆さんのおかげでこういう企画が実現できたことを改めてうれしく思い、皆さんに感謝します」と関係者のみならずファンを含めたすべての人に感謝し「ヤマト風に言えば『ありがとう。以上だ』っていう、そういう言い方になりますが、本当にありがとうございます」と本作の沖田艦長の名せりふを引用して締めくくった。
本展では、アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)が保管する貴重な資料を中心に展示。幻の企画書やキャラクター・メカニックの設定画に加え、初公開の原画や設定資料も登場する。また、『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの歴史を振り返る大年表空間では、1974年の初代ヤマトから現在のリメイクシリーズまでを時系列で紹介。当時のレコードや懐かしのアイテム、1/100スケールの精巧な模型も展示される。
さらに、『宇宙戦艦ヤマト』の制作過程に迫る特別資料も公開。企画段階の設定画やセル画、制作当時の貴重な映像資料を通して、日本アニメ史の礎を築いた名作の裏側に迫る。また、会場内では本展限定のオリジナルグッズも販売されるほか、来場者向けの特別イベントも予定している。
本展は、31日まで東京・西武渋谷店にて開催する。
イベントには庵野氏のほか、声優の麻上洋子、東北新社代表・小坂恵一氏が出席した。