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「トミカ」がドリフト? 「面白いけど、ふざけすぎ」ファンも驚く新作、発案のきっかけはリカちゃん

『トミカプレミアムunlimited DRIFT TURN STAGE』ワイルド・スピード


 2025年で55周年を迎えた、タカラトミーの『トミカ』。2015年に発売した“大人のためのトミカ”シリーズ『トミカプレミアム』も、今年で10周年となる。そんな記念すべき今年、新作のプレイセットが発売。大人向けだけに、3月に発売される商品は“ドリフト”がテーマ。トミカがドリフトする…とはいかに? タカラトミーに、意外な開発秘話を聞いた。



【動画】これは激熱!! トミカがドリフト!白煙!スキール音! 『頭文字D』タイプ



■白煙にスキール音…大人の心くすぐるトミカのドリフト、“頭文字D”と“ワイスピ”を起用



 2024年の秋に「トヨタカローラ レビン」を発売し、100車種目となった「トミカプレミアム」。累計販売台数1,700万台も突破しており、購入者のうち約60パーセントが大人ユーザーと、まさに「大人が本気で遊べる」というコンセプトを邁進している。



 この2月には、ミニカーをさらに魅力的なものとするプレイセット「tomica+」シリーズから、『tomica GARAGE』が発売。すでに「まさに夢のガレージ!」「いろいろ遊べて楽しい!」「大人を夢中にさせる…」と大きな反響を呼んでいるほか、早くも自分流にアレンジしているトミカファンも散見される。



 そして続く3月15日には、トミカをドリフトさせることができる『トミカプレミアムunlimited DRIFT TURN STAGE』が登場。こちらは、大人気コミックから幅広いメディアで展開中の『頭文字D』と大人気アクション映画『ワイルド・スピード』の2作品を起用した商品だ。各テーマ曲などと共に白煙を上げながらトミカがドリフトし、臨場感あふれるスキール音なども再現。なんとも大人の心をくすぐる、オリジナリティ際立つターンステージだ。



 トミカ事業部企画開発課の本河明広氏は、「きっかけは勢い的なところがありまして…」と照れ笑い。「こんなものがあったら面白いんじゃないかな、というところから始まったのですが、発売前から『面白いけど、ふざけすぎ』なんて反応をいただいています」と、愛に溢れた反響も届いているという。



 しかし、最初に企画を提案したときには、社内では不安を口にする人もいたそう。



 「ミニカーを作っている会社として、『ドリフトを肯定するのは良くないのでは?』という意見もありました。また、ターゲットが作品のファンであることは明白ですが、『多くのグッズがあるなかでこの商品を手に取ってもらえるのか?』という議論も。さまざまな意見が出る中ではあったのですが、私としては劇中のアクションをより身近に感じてもらえる商品は他にはない、そんな思いもあって。最後は『もう、行っちゃえ!』という感じで押し進めてきました(笑)」。



 多少の見切り発車感を醸しつつも、開発はスタート。往年のファンが多い『頭文字D』と『ワイルド・スピード』をテーマにドリフトできるとは、なかなか心憎い演出だ。実際にドリフト経験があるかどうかはさておき、若かりし頃を思い出して気持ちがたかぶる人も多いのではないだろうか。



 「2021年に『トミカプレミアム』の派生シリーズとして、映画やアニメ、ドラマをテーマにした『トミカプレミアムunlimited』というシリーズを出しました。そこには『名探偵コナン』や、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出てくる車両もあったのですが、やはりドリフトということを考えると、『頭文字D』と『ワイルド・スピード』の2作品がふさわしいと感じました」。



■ドリフトで発生する白煙、発案のきっかけはまさかのリカちゃん



 そんなターンステージのスイッチを入れると、スキール音や7色のLED、ドリフト時にタイヤから巻き起こる白煙など、かなりのディテールへのこだわりが見られる。



 「ミニカーをターンテーブルに乗せる商品は以前からあったので、そのギミックとうまく掛け合わせるアイデアを探りました。開発で一番大変だったのは、やはりドリフトの動きの部分。1つのモーターで動かしているのですが、逆ハンドルを切るような動きが特徴的で、『どうしてこういう動きができるの?』と社内の人にも聞かれるほど。僕自身はリアルでドリフトをやったことはなかったのですが(笑)、雰囲気が出せたのではないかと思います」。



 一方、ドリフトとともに発生する白煙は、意外な商品から思いついたという。



 「実はあの白煙は、リカちゃんの『もくもくジュージュー にぎやかバーベキュー』という商品から思いつきました。これはリカちゃんがお肉や野菜を焼いてバーベキューが楽しめる商品なのですが、そこではミストを使って煙を表現していて。これは応用できると、発想のきっかけになりました」。



 ドリフトの白煙が、リカちゃんから生まれていたとは…。まさに玩具メーカーならではの柔軟な発想だが、本河氏はそこにも確固たる矜持があるという。本作は“ホビー”ではなく、あくまで“玩具”であるということだ。



 「ホビー商品は、いかにリアルに、忠実に作るかに注力します。そのため値が張ることもありますが、それだけ究極の再現を目指しているということです。一方、『トミカプレミアム』や『tomica+』は、大人の興味に耐えうるものでありながら、その先にあるアソビ心を大事にしていて。飾るだけではなく、触れて楽しみ、遊んで感情が動く玩具を目指してきました」。



 洗練されたディスプレイケースを部屋に配置し、ラグジュアリー感を楽しむのも大人の楽しみ方の一つだが、『tomica+』では、さらにその先にストーリーを想像し、触れるという楽しみ方を提供する。本河氏は「時間を忘れて夢中になること、没入体験をすることで、気分転換や癒しになれば。そんなことを念頭に今後も商品開発に携わっていきたいと思います」と、未来に目を向けていた。



 日常に追われ、何かに没頭することがなかなか難しい現代。たとえ一時だとしても、自分の好きなものに触れ、遊ぶ時間はとても貴重なものだ。大人向けの商品だが、実は大人を忘れるための商品なのかもしれない。寝る前に少しだけ、お部屋でドリフトしてみるのも一興だ。



(文:磯部正和)



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