
【アニメ】
堀内賢雄、『モノノ怪』は声優人生で「大ピンチ」 完成作には「久々に震える作品に携われて感謝」

声優の堀内賢雄が15日、都内で行われた『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』公開記念舞台あいさつに登壇し、アフレコの裏側を明かした。
【写真】燃え盛る炎!観客が揺らす中で手を振る『モノノ怪 火鼠』キャスト陣
堀内は「この世界に40何年いるんですけど、(演じた老中大友の)キャラ絵を見て、久々大ピンチだと思ったんですよね」と告白。理由について「普通の極悪非道じゃない。権力をもった人間がどういう風に生きていくのかって。相手が忖度させて、自分の手を汚さない。そういう悪っていうのは一体どういう風にすればいいんだっていうのがあって」と頭を悩ませたとした。
実際のアフレコでは「スタジオに行って、もう第一声若干ハイトーンで、インパクトをつけて喋って。テストが終わったときに、佐藤せつじくんが横にいて、『賢雄さん、ちょっとやりすぎですよ』って言うから、『お前が言う筋じゃないだろう』って」とやりとりしたと明かし会場の笑いを誘った。
続けて「そしたら監督が、『はい、それでいきましょう』って言ったんで、せつじの方見て、『ざまみろ』ってずっと言いながらやったんですけど」とニヤリ。「ただ、じゃあ僕もやるよみたいにみんな相乗効果みたいになって、いい雰囲気でできた」としながら、「そういった部分の狡猾さしさが出ていれば、いい感じになるんじゃないかなと。自由にやらさせていただいて」と語った。
また「結構ハードなんですよ、アクションから何からね」とし、「映画、テンポが早いんで、このアクションを伸ばしちゃうと通り過ぎちゃうんですよね。だから、大きく動くところでぴったりはまるように」と意識したという。さらに「もう年齢的にも、やっぱり絵が動いたと思うと2秒遅れちゃうんですよ」と続けると、「そうはならない」と総ツッコミ。神谷浩史から「長い」、日笠陽子から「そろそろやめたほうが」と制止され笑いをこぼしていた。
最後に堀内は、完成した本作を観た感想として、「何回見ても泣ける、素晴らしい。久々に震える作品に携わらせてもらって、本当に感謝です」と伝えた。
本作は、2006年に放送された『怪~ayakashi~』の一編「化猫」から派生し、翌年にテレビアニメシリーズとして放送されて以降、18年にわたり根強く愛され続けている『モノノ怪』の劇場版2作目。2024年7月に初のアニメーション映画『劇場版モノノ怪 唐傘』が公開され、ロングラン上映を記録した。『劇場版モノノ怪』シリーズは三部作であることが発表されており、本作で『モノノ怪』の真骨頂である和紙テクスチャを活用した絵巻物のように絢爛豪華な世界観、主人公・薬売りのミステリアスな魅力など、独創的かつ密度の濃い映像美はそのままに、物語がさらなる発展と深化を遂げる。
舞台は第一章に続き大奥。世を統べる天子のお世継ぎを巡る家柄同士の謀略と衝突に焦点を当て、翻弄される女たちの心に渦巻く葛藤や苦悩を一歩踏み込んで描写。業火のごとく燃え上がる情念はやがて異形の存在・モノノ怪を産み落とし……。大奥が再び危機に見舞われるなか、薬売りとモノノ怪の新たな闘いが始まる。
ほかに戸松遥、鈴木清崇監督、中村健治総監督が登壇した。