
【エンタメ総合】
松平健、「マツケンサンバ」は「80歳まではやりたい」 時代に合わせ作品づくりも変化

日本の文化・芸能の保存、向上に寄与した人物を表彰する『第46回松尾芸能賞』の贈呈式が3月31日、都内で行われた。俳優・歌手の松平健(71)が大賞を受賞した。
【写真】優秀賞は…天童よしみ&中村獅童が受賞
贈賞理由は「松平健の出演する劇場に通ってその客席やロビーを見て最も印象的なのは、その客層の幅の広さである。4、5歳の幼児から、80歳代と思える高齢者まで、あまり劇場で見かけないタイプの人々も含めて、実に広範な老若男女の観客が心からその舞台を楽しんでいる。『暴れん坊将軍』などのおなじみの時代劇だけではなく、ミュージカル『王様と私』でも、その歌い上げる歌唱法や独自の身ごなしに、実に懐かしい昭和の時代を感じる。著名な『マツケンサンパ』でも、バックダンサーも含めてその舞台から直に感じる躍勤感と、故 真島茂樹の振付の鮮やかさは無類で、眼で見、耳で聞くだけで身体全体が反応して快楽を感じるほどの力を持っている。半世紀にわたる芸能生活で、舞台、映画、テレビを通して幅広い世代に浸透する良質な娯楽を提供してきた。昭和時代には居た、誰もが知る国民的俳優、歌手というべき松平健の存在は二十一世紀の今日には、実に稀で、貴重であり、その才能は賞賛に価する」という内容だった。
受賞について松平は電話で知らされたそう。「この賞自体あまり詳しく知らなかったものですから。そこで事の大きさを知りまして、大変うれしく思いました」と笑顔で振り返った。贈呈式では、勝新太郎さんとの写真を公開。思い出を問われると「とにかくいろいろ派手なことをやられておりましたんで。そこにはちょっとついていけないところがあったりして…」と笑わせながらも「芝居とか、周りの人に対しての気遣いを側にいてすごく感じることがありました。大変勉強になりました」と振り返っていた。
「マツケンサンバII」は老若男女に愛される。この年まで踊るとは思わなかったのでは、と水を向けられると松平は「80歳ぐらいまでやりたいと思ってます」ときっぱり。「肉体的には変わりない。やっていて自分でも楽しいし、お客様の笑顔を見るとエネルギーがわいてきます」としていた。そんな「マツケンサンバII」など世代を超えた愛される作品をつくっている。
秘訣を問われると「どんどん時代が変わっていきますので、その時代に合わせてという感覚で。その1年やったら、その翌年は何やろうか、と常にこう考えてました。だから今よりももう少し派手にとか、もう少し明るくとか、テンポよくとかという風に」と説明。次の施策については「考え中です」とニヤリとしていた。
■『第46回松尾芸能賞』
【大賞】松平健(演劇)
【優秀賞】天童よしみ(歌謡)、川瀬露秋(邦楽)、中村獅童(演劇)、尾上紫(舞踊)
【新人賞】林佑樹(演劇)
【特別賞】堅田喜三代 (邦楽)
【功労賞】大村崑(演劇)