【エンタメ総合】
『特捜9 final season』Interview Relay：吹越満「“青柳靖”は、他では絶対にやらない役に育てた」
2018年４月より、『警視庁捜査一課9係』からバトンを受け継ぐ形でスタートした、井ノ原快彦主演『特捜９ final season』（テレビ朝日系 毎週水曜 後9：00※4月9日初回拡大スペシャル）。個性派刑事たちが難事件に挑む姿と、それぞれの人生模様を丁寧に描いてきた人気シリーズが、いよいよ『final season』を迎える。ORICON NEWSでは、レギュラーキャストの想いをインタビュー形式でリレーしながらお届け。トップバッターは、シリーズ初期から青柳靖役を演じてきた吹越満。
【写真】ついにラスト…井ノ原を中心にファミリー感あふれる”特捜班メンバー”
「終わるっていう実感は、まだそんなにない」
――『final season』を迎えるにあたって、率直なお気持ちや周囲の反応は？
【吹越】周りは「またやるんでしょ？」っていう人が多いですね（笑）。「終わるんだよ」と言っても、あんまりピンときていない様子というか。確かに、自分自身もまだ終わるっていう実感はないんですよね。きっと本当に感じるのは、終わってからじゃないですかね。来年の2月、3月ぐらいに「そっか、もうやらないんだな」って、後からくるのかなって。
「他では絶対やらない役」に育てた青柳
――青柳靖というキャラクターは、吹越さんにとってどんな存在ですか？
【吹越】20年もやるとは思ってなかったけど、「これは他の作品と同じことをやったら絶対ダメだ」と思ったんです。ほかの刑事ドラマに出演した時に「同じだね」って思われたくない。だから、あえて他では絶対にやらないようなキャラクターにしていこうと。最初の台本に書かれていたことを少しずつ増幅させながら、他の作品では絶対に求められない存在にしていった感じですね。『特捜9』のスタッフに他の現場で会うと、「吹越さんってこんな静かでしたっけ？」と言われることもあって（笑）。自分自身もいつもの自分とはちょっと違うんです。
「田口くんが止めてくれなかったから、面白くできた」
――長年コンビを組んできた矢沢英明役の田口浩正さんとの関係についても聞かせてください。
【吹越】ほかとかぶらないように、台本にないことを勝手にやるわけなんですが、“やりすぎ”だって、渡瀬恒彦さんや監督から「レッドカード」を何度も出されました。というのも、田口くんが止めてくれないんですよ。むしろ一緒にやってくれちゃう（笑）。だからこそ、あの青柳と矢沢の掛け合いができたんだと思います。でも、「番組を面白くしたかったんです！」というのが言い訳ですね（笑）。
「渡瀬さんの姿勢に学んだことは数え切れない」
――『警視庁捜査一課9係』で主演を務めた渡瀬恒彦さんから影響を受けたことは？
【吹越】本当にたくさんあります。例えば台本の読み方。渡瀬さんは、1本の台本を5回ぐらい読むんです。自分の役の目線、監督の目線、衣装、持ち道具…すべての立場で読んで、それぞれが気をつけるべきポイントを把握していた。現場でも助監督のように動いていて、本当にすごいなと思ってました。しかも、小道具のちょっとした不備も見逃さない、それくらい作品に対して真摯（しんし）な方でした。
「イノッチに怒られても嫌じゃない」
――井ノ原快彦さんとの関係性は？
【吹越】『特捜9』になって今や彼が班長になって、僕らより偉くなったけど、全然嫌じゃいんですよね。それってすごいことだと思うんです。普通は「若いやつが偉そうに」って思うけど、イノッチには不思議とそういう気持ちにならない。むしろ、「それやめたほうがいいですよ」って言われたら、「そうだね」って納得しちゃう。イノッチに怒られても、全然嫌じゃないんですよね（笑）。
「妙子との関係に、どう決着をつけるか」
――青柳的に、今シーズンの見どころは？
【吹越】同棲している妙子との関係ですね。彼女は過去に裏社会がらみの事件に巻き込まれたことがあって、警察官の青柳とは結婚できない状況なんです。この関係をハッピーエンドにできるのかどうか、ぜひ注目してほしいです。
「見てくれてありがとう。そして…残念ながら、終わります」
――長年の視聴者へのメッセージをお願いします。
【吹越】ずっと見続けてくれた皆さん、本当にありがとうございます。そして、最近見始めて「面白いな」と思ってくださった方…ごめんなさい、もう終わっちゃうんです（笑）。でも、最後まで楽しんでもらえたらうれしいです。
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