【映画】
長澤まさみ、時代劇映画で初主演 北斎の娘・葛飾応為役に挑む 映画『おーい、応為』10・17公開決定

『おーい、応為』(C)2025「おーい、応為」製作委員会


 俳優の長澤まさみが、時代劇映画で初主演を務める映画『おーい、応為』が、10月17日に公開されることが発表された(配給:東京テアトル・ヨアケ)。長澤が演じるのは、江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎の弟子であり娘でもある絵師・葛飾応為(かつしか・おうい)。



【画像】別作品ではドールミステリーに主演する長澤まさみ



 脚本・監督を手がけるのは『日日是好日』『星の子』の大森立嗣。長澤と大森監督のタッグは、長澤が「第44回日本アカデミー賞」で最優秀主演女優賞を受賞するなど高い評価を受けた『MOTHER マザー』(2020年)以来となる。



 本作は大森監督にとっても初の時代劇作品。長澤を再び主演に迎えた大森監督は、「長澤まさみという女優はいつだってすごくいい。でも、この映画の長澤まさみは最高かもしれない」と、その演技に賛辞を寄せている。



 男社会であった江戸時代において、女性ながらも浮世絵師として活躍した葛飾応為。父・北斎も「美人画では敵わない」と認めたその絵の才を持ちながら、短気で気が強く、煙草が手放せない豪快な性格の持ち主としても知られている。



 撮影は2023年に約1ヶ月強、京都を中心に行われた。長澤はクランクイン前から浮世絵特有の筆の持ち方を繰り返し練習し、役作りに臨んだという。大森監督との再タッグについて、「大森監督はパッションが強い方。演じることに向き合うというより、自分自身と向き合う時間を与えてくれました。心に灯った火を見つめるような眼差しに、映画づくりへの深い愛情を感じました」と振り返っている。



 応為という人物については、「応為は子どものような大胆さがあり、人の目を気にせず自由に生きています。その姿は、どこか現代の女性にも通じるようで、とてもかっこいい。知れば知るほど味わい深い人物で、実際に会ってみたいと思えるほど。絵や北斎に対する姿勢は、まるで人生そのものをかけているようで、勇ましく、神々しい存在。彼女に憧れながら演じました」と語っている。



 さらに、「父娘が持つ凄まじい情熱を温かい目で見てもらいたい。そんな映画になっていると思います」と作品への思いを伝えた。



 大森監督も撮影を振り返り、「長澤まさみさんが演じた応為がオンボロ長屋に佇む姿が、今でも脳裏に焼きついて離れません。おそらく長澤さんは、長澤さんとしてでも、応為としてでもなく、ただの一人の誰かとして、絵と犬とキセルが好きな、江戸の長屋に生きる“ある女性”として、そこにいたのだと思います」とコメントしている。



 本作の主人公・お栄は、北斎の娘であり右腕でもあった人物。のちに北斎から「葛飾応為」という画号(画家や書家などが本名とは別に用いる名前)を授かる。この名は、北斎が日常的に「おーい、飯!」「おーい、筆!」と呼んでいたことに由来し、父から娘へと受け継がれた名でもある。茶も入れられず、針仕事も不得手な一方、親ゆずりの画才と豪胆さで男社会を突き進んだ、先駆的な女性アーティスト・応為。自分の心に正直に情熱を燃やし続けた彼女が最後につかんだ幸せとは?



■主演:長澤まさみ(葛飾応為役)のコメント



大森監督はパッションが強い方。

演じることに向き合うだけでなく、自分と向き合う時間を与えてくれました。

そして私の心に灯った火を見つめる眼差しに、映画作りへの深い愛情を感じます。

応為は子供の様な大胆さがあり、人の目を気にせず自由に生きます。

その姿は現代の女性の匂いを纏っていて、カッコいい。

知れば知るほど、味わい深い人物で、実際に彼女に会ってみたい、見てみたいと思いました。

絵や北斎に対しては、まるで人生そのものをかけているようで、勇ましく神々しい。

その全てに、私は憧れを抱きながら演じていました。

凄まじい情熱を持って生きた父娘の姿を温かい目で見てもらいたい。そんな映画になっていると思います。

どうぞ、よろしくお願いします。







監督・脚本:大森立嗣のコメント



応為という女性は北斎(鉄蔵)の娘で、北斎と生活を共にした。絵の才能は抜群だった。彼女の描く美人画は伸びやかで美しく、北斎は自分よりいいと言った。だが残されている作品は数少ない。谷川俊太郎風に言えば、応為はこんなことを思っていたのかもしれない。「そんなこと思ってないよ」と応為は言うだろうけど。



生きているということ

いま生きているということ

それは鉄蔵のイビキを聞くということ

煙草を吸うということ

泣けるということ

笑えるということ

怒れるということ

それは葛飾北斎

すべての美しいものに出会うということ



長澤まさみさんの演じる応為がオンボロ長屋で佇む姿がいまだに脳裏に焼きついて離れません。おそらく長澤さんは、長澤さんとしてでも、応為としてでもなく、ただの一人の誰か、体の大きな、キセルと犬と絵が好きな、江戸の長屋にいるある女として、そこにいたのだと思います。



それは息をしているということ

あなたの手のぬくみ

いのちということ



長澤まさみと言う女優はいつだってすごくいい。でもこの映画の長澤まさみは最高かもしれない。

関連記事


最近の記事

茨城の求人情報