
【映画】
吉沢亮、映画『国宝』役作りに1年半「役者人生の集大成」 すでに2回鑑賞

俳優の吉沢亮が23日、都内で行われた映画『国宝』(6月6日公開)完成報告会に登壇。作品への特別な思いを語った。
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任侠の一門に生まれながら、歌舞伎役者の家に引き取られた主人公・喜久雄を演じた吉沢は「撮影期間も含めると、1年半にわたって歌舞伎のけいこを重ねて役作りに向き合ってきました」と告白。「どの作品も特別で全力でやっていますが、特にこの作品はかけた時間とエネルギー量が桁違い。それだけのものを背負って現場に挑んで、僕の今までの役者人生の集大成のよう。今まで培ったすべてをぶつけた作品ではあります」と特別な思いを口にした。
すでに2回鑑賞したという吉沢は「いろんな思いがあったので、1回では思いを処理しきれず、2回見たのですが、とにかくすごいものを見たという余韻がありました」と充実感あふれる表情に。「総合芸術です。歌舞伎がテーマなので難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、エンターテインメントとして楽しめる作品が生まれたなとホットしました」と胸をなでおろした。
昨年末に起きた騒動以降、初の公の場となった吉沢は、1月14日に所属事務所のサイトを通じ、事務所と吉沢本人の声明を発表。事務所は「吉沢亮が昨年末に起こした、自宅マンション隣室への無断侵入に関して、ご迷惑をおかけした隣室の方との間で、このたび示談が成立し、ご宥恕いただいたことを報告させていただきます」、吉沢は「世の中にエンターテインメントを届けることを生業としている私が、人を喜ばせることとはまさに真逆の事態を招いてしまったことについて、自分の未熟さを痛感しております」などとつづっていた。
本作は、黒衣として3年間歌舞伎の世界に身を置き、その体験をもとに執筆した吉田修一氏による小説を、李相日監督の手により映画化したもの。任侠の一門に生まれながら、歌舞伎役者の家に引き取られた主人公・喜久雄(吉沢)が、芸の道に人生を捧げ、やがて“国宝”と称される存在になるまでの50年を描く、壮大な一代記。
物語は、抗争によって父を亡くした喜久雄が、上方歌舞伎の名門・花井家の当主である花井半二郎(渡辺謙)に引き取られたことから始まる。喜久雄は、半二郎の息子であり、名門の跡取りとして育てられた俊介(横浜流星)と出会い、兄弟のように、親友として、そしてライバルとして、ともに芸に青春を注いでいく。天賦の才を持つ喜久雄と、歌舞伎の血統を受け継ぐ俊介の対比も作品の見どころのひとつとなる。
本作の主題歌は「Luminance」。音楽も手掛ける原摩利彦氏が主題歌を担当し、4人組ロックバンド・King Gnuの井口理が歌唱で参加する。作詞には、故・坂本龍一さんの娘である坂本美雨が参加。「特別な誰かの人生に喝采を送りたい」という制作人からの強いオファーを受けた井口の、透き通った歌声と、魂の高揚を感じる音楽が、美しく壮大な本作の物語のラストを締めくくる。
イベントには、吉沢のほか、横浜、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、田中泯、渡辺、李相日監督が登壇。荘口彰久がMCを務めた。