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舞台『ヒプノシスマイク』東京公演、歌唱もダンスも…MTC&どついたれ本舗ら全キャラクタ―が魅力放つ【ゲネプロレポート】

音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』の舞台化シリーズ(ヒプステ)最新作である舞台「『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗 feat. 道頓堀ダイバーズ》」東京公演の公開ゲネプロが30日、品川プリンスホテル・ステラボールで開催された。その模様をリポートする。
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開幕は、ディビジョン・ダンス・バトル“D.D.B” Toyotakaがヒューマンビートボックスで重低音を響かせながら登場。ヨコハマ・ディビジョン“MAD TRIGGER CREW”、オオサカ・ディビジョン“どついたれ本舗”のハンドサインをそれぞれ披露し、観客を盛り上げる。
オープニングは、舞台オリジナルキャラクターの寶井灯依里(EXILE/FANTASTICS・世界)の独白で、不穏な予感を抱かせスタート。テーマソング「ケリツケルSkill」に乗せて碧棺左馬刻(植原卓也)と白膠木簓(北出流星)が堂々登場し、“MAD TRIGGER CREW”、“どついたれ本舗”、“道頓堀ダイバーズ”、寶井が各キャラクターらしさを発揮しながら歌い上げていく。
本編は、新たなディビジョン・ラップバトルに向けたストーリーを描く。ヨコハマ・ディビジョンでは何者かによる危険ドラッグの事件が発生。左馬刻がシマを荒らす不届き者を探す中、入間銃兎(YUKI)はドラッグによってこの世を去った先輩の兄である寶井を訪ねていた。時を同じくしてオオサカ・ディビジョンでは、躑躅森盧笙(飯田寅義)の教え子である“道頓堀ダイバーズ”の茜ヶ久保遼太郎(高橋祐理)から小鳥遊ハル(星野勇太)と綿本裕孝(北乃颯希)がいなくなったと連絡が入り、簓と盧笙は2人を探しにヨコハマ・ディビジョンへと足を向ける。
ハルとヒロリンは毒島メイソン理鶯(益永拓弥)とともにいた。軽快なやりとりで会場の笑いを誘っていたかと思えば事態は一変、ハルとヒロリンは行方不明に。2人を追ううちに、理鶯、簓、盧笙は仮面の男と対峙するも、逃げられてしまう。
一方、何かを知っているようだが、はぐらかすような態度をとる天谷奴 零(喜史川大私)を追おうとする盧笙と、踏み込むことを躊躇う簓は対立。ハットと毛皮のコートをスタンドに掛け、片腕を通して踊るダンスはまるで女性と踊っているかのような哀愁が漂い、大人の色気たっぷり。
物語が進み、犯人の正体が明らかに。左馬刻と簓が共闘し、犯人を倒すも、「力じゃ何も変わらないのかもな…」と左馬刻がつぶやく姿が印象的だった。零もディビジョンメンバーに過去を告白。誤解がとけるとともに、チームの絆をさらに深めた。それぞれが第3回ディビジョン・ラップバトルに向けて前を向いていく。
本編のあとはライブパートに。煌めく映像を背景に、個性豊かなパフォーマンスが披露される。開幕のハンドサイン指導も功を奏し、観客を巻き込みながらライブが展開されていった。
本編でも見事に物語を盛り上げていたディビジョン・ダンス・バトル“D.D.B”は、ロックダンス、ブレイクダンスにアクロバット、ヘッドスピンに至るまでフルコースで魅せ、観客の興奮を煽っていく。
さらにはキャストが客席に降りる場面もあり、会場の盛り上がりも大きくなっていく。
“どついたれ本舗”は、常に笑みを浮かべる簓が、一瞬見せる熱さについドキッとさせられた。本編では教え子を心配する姿が印象的だった盧笙も笑顔を見せ、零はサングラスを外し観客と目を合わせる。
“MAD TRIGGER CREW”は、左馬刻が気迫のこもった歌声で眼光鋭く歌い上げる。銃兎は長い脚を操り、踏みつけるような振りには色気が漂う。理鶯は重厚感のある歌声で力強さを見せた。
寶井は妖しげな光のなかで不穏をまといパフォーマンス。ダンスのスキルもさることながら、歌唱も演技も凄みをみせた世界。本作では寶井に謎の残る最後だったが、今後の登場も期待したい。
2024年に再出発してからも、公演を重ねるごとにキャラクターの深みとパフォーマンスに磨きがかかるヒプステ。歌唱はもちろん、キャスト陣の身体能力の高さに驚かされ、それもまた魅力として光を放つ。
最後には「ケリツケルSkill」を全キャスト大集合で歌い上げ、盛り上がりも最高潮の中、幕を閉じた。
公演本番の様子を収録した『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗 feat. 道頓堀ダイバーズ》Blu-rayは、9月17日に発売される。